Summer festival 2 ページ20
零side
Aに浴衣姿を見せられ、素直に 可愛い なんて言えるわけもなく
少し素っ気ないことを言ってしまった。
なんとなくもの寂しそうな顔をするAを
たまらずに抱きしめ、似合ってる と言うと顔を上げようとしてきた
今俺の顔は絶対に赤い。色黒でもわかるほどに赤いだろう。
そんな顔見られるわけにもいかず、Aの顔をおさえた
気がつけばもういい時間になっていて、
俺は少し慌ててAの手を取り、2人で家を出た
ー ー
『わ〜、やっぱり混んでるねぇ』
手を離すなよ という念を込めて、Aの手をぎゅっと少し強く握りなおした
するとAもぎゅっと握り返してきた
まるで、離さないよ と言われてるような気がした。
『あ!あれ!』
と、Aが指差す先には…
「わたあめ?食べたいの?」
うん。と頷くAの子供のような注文に笑いそうになってしまった
ー まいどあり〜!
『わぁ!透ありがとう!』
嬉しそうにニコニコでわたあめを食べるAを見ていると
こっちまで笑みがこぼれる
『ん!あれやってよ!』
今度はなんだ?と思い、また指差す方向を向くと
「射的…(笑)
俺がやらなくても取れるだろ?」
Aだって、俺に引けを取らないくらい銃の扱いはうまいはずだ
『だめだよー!こういうのは彼氏がいいとこ見せるためにあるの!』
わたあめを頬張りながら説明されても全く説得力はないが
可愛い頼みを聞かないわけもなく……
『さっすが透!ありがとう!』
わたあめを食べ終わったAの手には、
お菓子やら人形やら、射的の景品が抱えられている
「こんなにいっぱい貰えるなんてな(笑)」
『真剣な顔の透、かっこよかったよ?』
あーもう、こんな事言ってくれるから、
なんだってしてあげたくなってしまう
「あ!そろそろ始まる、」
へ?なにが?と状況を掴めていないAを、
人気の少ない広場まで連れて行った
『なに?どこ?ここ』
「あっち、見ててごらん」
少し間を置いたその時。
大きな音と同時に、パァッと明るい光に包まれた
『花火…、きれい』
目を細めるAの横顔が花火なんかより綺麗に見えて
次の光が上がるのと同時に
Aの顔をこちらに向かせ、その綺麗な唇にキスをした
.
ありがとうございました→←Summer festival 1
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零子(プロフ) - 美空さん» ありがとうございます!これからもご愛読いただけると光栄です(^^) (2017年8月29日 8時) (レス) id: 9ab3702b5c (このIDを非表示/違反報告)
美空 - この短編集最ッッッ高です!安室さんカッコいい!(///∇///) (2017年8月15日 19時) (レス) id: 611dba761a (このIDを非表示/違反報告)
零子(プロフ) - Pomu☆((舞舞の旦那。さん» いえいえ!私の作品できゅんきゅんなんて…本望です(笑)とても励みになります(^^)ありがとうございます!! (2016年8月9日 22時) (レス) id: 7970285b3f (このIDを非表示/違反報告)
Pomu☆((舞舞の旦那。 - 本当にあっちこっちすいません!書いてくださってありがとうございました!やっぱりきゅんきゅんしました♪降谷さんとの夏祭り、最高でした(´ω`*) (2016年8月9日 21時) (レス) id: 77de2b7f16 (このIDを非表示/違反報告)
零子(プロフ) - コナンおたくさん» 少し遅くなりましたが海でのお話、更新致しました!これからもリクあればどんどんして下さると嬉しいです(^^) (2016年6月26日 20時) (レス) id: 0013ddcda6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零子 | 作成日時:2016年5月20日 20時