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雲間がとおあまりひとつ ページ11
地獄の昼と睡眠時間の午後を終え、放課後下駄箱へと向かう
その背後には何故か先輩と友達がいた
いや、なんで着いてくるんですか。
下駄箱は全学年共通だろが。
だからってわざわざ後輩の教室の前で待ちませんよ〜。
そう、友達ならまだわかる
学年もクラスも同じだし、なんなら下駄箱高いし
でも先輩は違うじゃん
今日アイス買う約束してないし
いやな？あれだよあれ。
どれっすか。
なんかなぁ、なんかある気がするんよ。
なんですか？それw
なんとも曖昧でぼやけた言い訳だ
でもこの先輩が何かあるっていう時はかなりの確率で、本当に何かあるからなんとも言えない気持ちになる
そんな変な感じを受けながらも下駄箱を開けると中に手紙が入っていた
え？
お！
うわ〜、今どき古風だね。ラブレターか？
手にとって見ても特段怪しいところはなくただの便箋に入ったしよしよな手紙のようだった
そう言ったことに特に興味もなく両手をかけ真ん中に力を入れる
ストップ、ストォーップ！
なんだよ。
なんだよじゃないでしょ、中身見なよ。
いや必要ないでしょ。
いや、見るべき！
急に友人が止めてきてなんなら自分に代わって読んでやるっと手から奪い取った
取り返す間もなく開けられ目を通される
仕方がなくさっきから静かな先輩を見ると、真顔でその便箋をじっと見ていた
何…これ。
友人のそんな声に釣られるように手紙に目を移した
真っ白な地に薄紫色の紫陽花が書かれたその手紙に
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作者名：あげのり | 作成日時：2022年5月21日 20時
