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バッドエンド慎編…part8 ページ29

狼…水姫。兎…蒼桗。虎…一紀。猫…慎。梟…莢扉。狐…春翔。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

まずは治療室にこもり、莢扉に徹底した治療を施す。幸いいつも採血していた自分たちの輸血パックがあるため、莢扉は生きている。もう開けられることのない瞼は瞑ったままだったが。




莢「みんな遅いな」

慎「あぁ。そうだな」

莢「慎?」

慎「なに?」

莢「…ごめん」

慎「なんで?」

莢「僕が…僕だけで、頑張っていれば…。みんなが拷問を受けることはなかった。そしたらみんな逃げられたかも…」

慎「…」

莢「あぁ、でも結局薬のせいで走れなかったかな…」




震える声で問う莢扉。
その言葉に相槌を打ち続ける慎。
目の見えない相棒を守りながら、慎は4人の帰りを只々、待ち続けるのであった。己が判断を罵りながら。



時は遡り。
慎が走っていくのを見送った、狼、兎、狐。彼らの周りにはたくさんの敵。少しでも2人が逃げやすいように、抵抗をやめなかった。




兎「なんで嘘をついたんだ?」

狼「そうでもしなきゃ、あいつはいかないだろう」




時間がないのは本当。唯、帰るというのは真っ赤な嘘だ。




狼「こんな薬を盛られた状態で、立っていたのが奇跡に近かったんだ」

兎「そうだね。僕ら死ぬのかな…」

狼「だろうな。狐と虎には申し訳ないな」

兎「うん」




そんな会話をしながらも余命は刻一刻と迫る訳で。





狼「兎もごめんな。守ってやれなくて」

兎「まぁ、しょうがないっしょ」




4人の頭には銃が突きつけられた。




「何か言い残すことは?」




その言葉を聞き、顔を上げる3人。




「「「ないね」」」




と、不敵に笑って見せ、鮮やかな花が舞った。




bad end…




素直になれない猫の後悔。

バッドエンド一紀編…Part1→←バッドエンド慎編…part7



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あげのり(プロフ) - はるかぜさん» 見ててくれたんだね!!ありがとう (2019年5月21日 22時) (レス) id: 811184b721 (このIDを非表示/違反報告)
あげのり(プロフ) - はるかぜさん» なる早で頑張るぉ!! (2019年5月21日 22時) (レス) id: 811184b721 (このIDを非表示/違反報告)
はるかぜ - to be continued…!してくれないかなーん true endでhappy end ……期待してても良いですか?笑 (2019年5月21日 21時) (レス) id: 321e35c9c5 (このIDを非表示/違反報告)
はるかぜ - 読むの遅れた〜!ごめんねぇ。完結おめでとー!!お疲れさま! (2019年5月21日 21時) (レス) id: 321e35c9c5 (このIDを非表示/違反報告)
あげのり(プロフ) - はるかぜさん» おう! (2018年10月26日 23時) (レス) id: 811184b721 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あげのり | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/raimu2/  
作成日時:2017年12月30日 22時

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