バッドエンド慎編…part7 ページ28
狼…水姫。兎…蒼桗。虎…一紀。猫…慎。梟…莢扉。狐…春翔。
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得意の隠密行動を屈指し、敵の首筋にものの数分で刺し込む。狐特製の薬と注射針で、刺す幹部により異なるが首筋に挿し込むと声が出なくなり、血液に乗り、心肺停止まで至る。
針には返しが付いていて、ただでは取れない。引き抜けば、動脈を巻き込んで抜けていく。結果死に至る仕組みだ。
猫「ん、おまた…せ!?」
終わった猫が見たのは痛々しい仲間の姿だった。
狼と兎は後から捕まったため、外傷は殆どない。だが地下組3人は重症だった。
虎は意識がなく頭から血を流し、力強い瞳は閉じられていた。狐は、右手は切断され左手は指を折られていた。口から血を流しているがなんとか、意識は覚醒しているようだ。梟は目が潰され呼吸が荒く出血量が多かった。
兎「猫、3人を助けて」
狼「俺らで出来ることはしたけど、梟の出血が止まんねぇんだ」
猫「わかった、とりあえず移動しよう。まだ敵は来ないはず」
それぞれで、重症者を運び出し治療する。いずれにせよ、3人が動けるようになることはなかった。
猫「まぁ、これくらいかな。そろそろ行こう」
なるべく人がいない道を梟を担いで歩く。仕掛けた罠や、爆弾などでうまく翻弄できているようだ。
梟「猫?」
猫「うん?」
梟「…。なんでもない」
それ以降口を噤んだ梟。そして見えてきた出口。
後ろから聞こえる複数体の足音と武器が擦れ合う音。
猫「くっそ!」
何処からどう見ても、形勢は不利。万事休すといったところだ。
狼「猫」
猫「なに?」
狼「そのまま、走ってくれないか?」
猫「なんで?最後まで争うつもりなんだけど」
しばらくの静寂。まるで時がゆっくりになったかのように迫ってくる敵。
伏し目がちな狼の目。
狼「ここで2人1組で別れて逃げた方が相手に捕まりにくいと思うんだ。だからこのままのペアで…。いちいちペアを変えている時間もないし」
猫「…それで、みんなが助かるなら」
狼「なにもしないよりかはマシさ」
兎「…」
狼「さぁ、最後の悪あがきだ!」
それを合図とするかのごとく走り出した3人。突然の事態に動揺した敵もなんとか追いかけてきているようだった。
猫「っはぁ、はぁ」
猫は走った。
梟を担いで。
敵の魔の手をかいくぐり、ようやく逃げ果せたのだ。
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あげのり(プロフ) - はるかぜさん» 見ててくれたんだね!!ありがとう (2019年5月21日 22時) (レス) id: 811184b721 (このIDを非表示/違反報告)
あげのり(プロフ) - はるかぜさん» なる早で頑張るぉ!! (2019年5月21日 22時) (レス) id: 811184b721 (このIDを非表示/違反報告)
はるかぜ - to be continued…!してくれないかなーん true endでhappy end ……期待してても良いですか?笑 (2019年5月21日 21時) (レス) id: 321e35c9c5 (このIDを非表示/違反報告)
はるかぜ - 読むの遅れた〜!ごめんねぇ。完結おめでとー!!お疲れさま! (2019年5月21日 21時) (レス) id: 321e35c9c5 (このIDを非表示/違反報告)
あげのり(プロフ) - はるかぜさん» おう! (2018年10月26日 23時) (レス) id: 811184b721 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あげのり | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/raimu2/
作成日時:2017年12月30日 22時