うるわしの四人娘 一話 ページ22
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日曜日。
おそらく飯田君が誰かを誘って遊園地に行き、緑谷君は黎明期のヒーロー回顧展を見に行き、轟君がお母さんへお見舞いをしている頃。
私はエコバッグ片手にスーパーに向かっていた。
「ん〜何作ろうかな。とりま味噌汁の具はお母さんが好きな大根と人参と卵。大根はあったからいいとして、人参と卵買わなきゃ。特売品だといいなぁ〜」
個人的には豆腐も入れたいのだが、さすがに具材が多いとあれだ。
「お父さんの好きな鮭の塩焼き作ろうかな。あとほうれん草のおひたしも添えて。鮭買わないとじゃん」
お金足りるかな〜とか思いながらスーパーに入る。
「カート使おうかな…やっぱいっか。重いもの持つ方が鍛錬になるし」
カゴだけにしようと手を伸ばす。
「あ、すみません」
どうやら同時に手を出してしまったらしく、誰かと手がぶつかってしまった。
「こちらこそごめんなさ……あれ？Aちゃん？」
「お茶子ちゃん…？」
なんとびっくり平城京…じゃなかった、なんとびっくり手が当たったのはお茶子ちゃんだった。
「お茶子ちゃん、どうしたの？アラ…」
「まあ！」
「梅雨ちゃんにポニーテールちゃんじゃん」
思わず四人、スーパーの入り口で佇んだ。
「え、なに？三人でお買い物？デート？私邪魔した？？」
「違うわ。外で偶然あったの」
「それで、八百万さんと梅雨ちゃんがウチがお餅買うの手伝ってくれることになったんよ！」
「お餅？」
うん！とお茶子ちゃんは麗らかに笑った。
「クドウの切り餅特大パックが今日だけ二五〇円で売っとるんよ」
「え、まじ？普段は六〇〇円で売ってるのに！？半額以下！？」
「そうなんよ！！」
二人でガッと肩を掴む。
「ほんとに？嘘じゃない？？」
「ほんとだよ！！ホラ見て！」
お茶子ちゃんが取り出したのは、スーパーのチラシ。
お茶子が指し示す紙面の片隅には、確かに�爛�ドウの切り餅特大パック、二五〇円�瓩判颪い討△辰拭�
「うわマジかよ…ん？あれ？」
餅の値段の下に、※マークがついている。
「�爐�一人様、お一つまで�瓠帖帖�は？ケチくさ。最低二つだろ」
「な！！」
あれ？お茶子ちゃんから私と同じ匂いがするぞ？？
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作者名：心哀雪 | 作成日時：2020年4月22日 10時
