学校のお知らせ 七話 ページ21
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「……あっ、そういえば、飯田くんのうちは授業参観、誰が来るの？」
「話強引に変えたね」
「母だ」
「答えるんかい」
飯田君真摯に答えるよねぇ…
「父は仕事だろうからな。緑谷くんの家はどなたがいらっしゃるんだ？」
「ウチもお母さんだと思う。轟君ちは……」
「ウチは……誰も来ねえかもな」
「あっ」
「…………」
あちゃー。
緑谷君も轟君も、自然な感じで見事に地雷を踏み抜いた。
緑谷君に限っては轟君の複雑な家庭環境を知っていながら、失言とは…
他意がないのが一番タチ悪い。
フォローしない。
私はにこりと笑う。
「私のウチも多分そうだよ。両親忙しいし。都合が合うのは奇跡だと思ってる」
「…………」
あれ？
どうやら、私も失言をしてしまったらしい。
「轟君の母上は入院中だとして、星平君の両親は普段何を？」
「んー？父は
たまに
「は？」
「母は父を手助けしてるの。個性乱用(語弊がある言い方)して父を色んな所(現場)に連れてってるね。
たまに、消えたと思ったら人(質)を誘拐(という名の救助)してるよ」
「いや、は？？」
凄い語弊がある言い方だけど、ヒーローだとはバレたくないので所々誤魔化した。
「御両親はヤクザか何かかい？」
「私ヤクザ好きだよ(そういうことじゃない)」
誤解されたけど、話題は反らせたっぽいかな？
そのまま曲がり角を曲がろうとした時、轟君が立ち止まった。
「紅白君、どしたの」
「……ちょい用事を思い出した」
「私と帰ろうと誘っておいて！？」←
「悪ぃ。行ってくる」
「え、あ、また明日！」
「気をつけて！」
「ああ」
「誰かツッコミいれろよ！！」←
私の叫びは、あえなく時の彼方へ追いやられた。
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作者名：心哀雪 | 作成日時：2020年4月22日 10時
