学校のお知らせ 六話 ページ20
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ネイティブさんから？
「なんで？」
「お礼だそうだ」
飯田君が取り出した封筒には、遊園地のチケットが四枚入っていた。
「せっかくのご厚意だ。行かないか？」
「いいねぇ！」
「まぁ、別に」
どうやら、二人は乗り気らしい。
私も別にいいけどこのメンツだと不穏しかないな！？
「しかし、期限が来週までなんだ。３人とも、来週の日曜日は空いているかい？」
「うん……あ！ごめん、僕ムリだ！」
「何か用事が？」
緑谷君の大きな目が突然輝いた。
アッ(察し)
「文化ホールでヒーロー回顧展をやるんだよね！黎明期のヒーローを網羅した見逃せないイベントなんだよ！黎明期のヒーローの資料ってなかなか見られる機会がないんだ！それに入場者には特典で黎明期ヒーローの詳しいプロフィールがついたフォトブックがついてきてね……！！」
緑谷君、落ち着こう。
「まったく緑谷くんは本当にヒーローが好きだな……！」
「ごめん！！」
「日曜日は俺もムリだ。母の見舞いにいく。悪いな」
「あーごめん。私も無理だわ。今週の日曜は珍しく両親が揃うから、私がご飯作るって言っちゃった」
電話した時の父母は揃って同じような喜び方をしたのだ。
今更キャンセルするのは申し訳ない。
三人で謝ると、飯田君は少し残念そうに俯いた。
さすがに全員に断られちゃねぇ…
「残念だが仕方がない。チケットを無駄にするのも悪いし、ほかに誰か誘って行くことにしよう」
「うん。ホントごめん」
「そのうち四人で行こうよ。……あっ、いや、行けたらいいな……と」
「モサモサ君突然自信失ったね。どうしたの？おばさんで良ければ相談乗るよ？」
「え、えっと…三人はそうでもないのに僕だけ行く気満々だったら、と思って……」
私たちは思わず、顔を見合わせた。
「緑谷くん、君はあんなにすごい力を持っているのに、ふだんはからっきしだな！」
「本当だよ」
「自信持ちなって。将来のNO.1ヒーローがヘタレでどうするの」
全員に呆れられ、緑谷君は苦笑いをこぼした。
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作者名：心哀雪 | 作成日時：2020年4月22日 10時
