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やっとの事で部活が終わって…
疲れたからこその良い溜息をつきながら、バスケットシューズを脱いで 部室に荷物を取りに行く。
走りすぎのせいか、足が少し痛んだ。
優太「 やべー、足つりそ 」
『 私も。珍しく走り込み 多かったからね 』
左足を気にするように手を添えながら、顔を くしゃッ と可笑しな渋い顔にして 私の横にやってきた。
なんて顔してんの…
なんて言ったら良いのか分からない顔に戸惑う。
部活の終わった生徒達が部室から ぞろぞろと出ていくのが見えて、今日も終わったなぁと思った。
すると、優太も同じ事を思っていたみたいで。
足を止めて それを見ていた。
“ 優太? ” と声を掛けると、ハッとしたように私の方を向いて “ わりぃわりぃ ” と首をすくめた。
一日一日が、
あっという間に過ぎていく。
それは、楽しくもあって 惜しくもあった。
もう二年も終わる。
あと数ヶ月もすれば 三年生になる。
一年ほどしか高校生活を送れないと想像してみれば、底知れない不安が押し寄せて来る気がした。
『 帰ろっか 』
優太「 そーだな 」
私達も生徒に交じって下校する。
校門に近づいた時、
聞いた事のある女子の歓声が聞こえた。
優太と顔を見合わせて、まさかと思い駆けつける。
そこには、案の定…
永瀬さんがいた。
私と優太に気づいて、手を振ってくる。
周りにいた女子も、こちらを向いた事が分かった。
永瀬さん、貴方が悪い訳じゃない…悪いわけじゃないんだけど、貴方のファンの視線が痛いです。
心の中で、そう伝える。
もちろん、そんなもの届くはずもなく。
“ 今から帰るん? ”
弄っていたスマホをポケットにしまいながら
ゆっくりと近づき、聞いてきた。
優太と一緒に “ はい ” と答えると、ふッ と微笑む。
廉「 せっかくやし、一緒に帰らへん? 」
『 えッ、そんなッ…悪いですよ 』
廉「 …え?誰に? 」
『 えっと 』
不思議そうにした永瀬さんへ
周りにいる女の子を指さしてみせると、
少し悲しげな顔をした。
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あぐた。(プロフ) - Sさん» コメントありがとうございます。afterstoryは今、下書きをしておりますので、しばしお待ちください! (2020年1月28日 22時) (レス) id: b86c6074bc (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - 完結おめでとうございます!やっと付き合った2人のラブラブなafterstoryも気になります! (2020年1月28日 19時) (レス) id: a50c63b20c (このIDを非表示/違反報告)
あぐた。(プロフ) - 箱推しティアラさん» コメントありがとうございます。更新、頑張ります! (2020年1月25日 1時) (レス) id: b86c6074bc (このIDを非表示/違反報告)
箱推しティアラ(プロフ) - おもしろいし、この作品好きです!読みやすいですよ。更新頑張ってください! (2020年1月25日 0時) (レス) id: 0d9bac845e (このIDを非表示/違反報告)
あぐた。(プロフ) - さちままさん» コメントありがとうございます。ただ書いているだけで全然語彙力や文章力が無いので…そのように褒めて頂ける事、とても光栄です! (2020年1月22日 18時) (レス) id: b86c6074bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あぐた。 | 作成日時:2020年1月19日 19時