最強な弟。フツーな兄。

陸 ページ8

「お前らフツーに邪魔。死ね」


すれ違いざまに呪いをズバズバと切っていく。ホウキって便利だなー(白目)。

(長らく呪術から離れてたから感性鈍ってんな……)

昔はもっと呪いを肌で感じれた気がするんだけど。高専卒業して以来滅多に関わらなかったからな。




階段をかけ登り4階にまで来た。そして少し広めの廊下に出る。



いた。

今日の放課後に見た黒髪ボサボサの男の子。


と


推定2級の呪いに取り込まれようとしてる我が校の生徒！！！


彼らとの距離およそ20m！！！
こちらの存在は認知されてない。

でも、



フツーに間に合わねーな。


近接で闘うのなら(・・・・・・・・)──



「『月影弓箭』」


手にしたホウキの形が歪んで弓の形へと成す。

「月影弓箭」──俺が使いたくなかった奥の手。影と物を媒体として弓矢を作る。作られた矢は当然呪いに効くものだ。夜が濃く、暗ければ暗いほど強い。あと込める呪力によっても力は変わる。





矢を打とうとした瞬間




窓ガラスが割れた。

「虎杖！？」

黒髪の少年の驚いた声が響いた。
宙を舞うように飛び込んできたのは虎杖だった。彼はそのまま呪いに足蹴りして、女子生徒を呪いから離した。


「い いまぁなんじぃい」


呪いはあっさりと黒髪の少年に倒された。








あれ？俺の出番なくね？
カッコつけたのに恥ずかしｯｯ

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