最強な弟。フツーな兄。

廿肆─side伏黒 ページ27

「しょーがねーだろ。自分の立場わかれよ。京都行ったのは俺の意思じゃない。俺らの親の意思だ」
「それとは別でしょう。貴方はいつも僕と自分を比べて、自分を下に見積もることで自分が面倒事に関わらないようにしてた」
「俺に才能がなかったのは紛れもない事実ですけど？？？お前が最強でいる限り、お前は面倒事に関わる運命なんだよ」
「は？自分の弟に家の事押し付けて東北行った兄が何を言うんです？」
「へぇ、俺の事兄だと思ってたんだ。最強サマにそんなふうに思われてて、俺は恵まれた兄だな」
「えぇそうですよ。所詮、僕は優先順位で生徒たちに負ける貴方の双子の弟ですよ」
「ガキん頃のことをいつまでも根に持ちやがって。何？謝ればいいの？すいませんでした」
「言っておくけど僕は───」


「うるさいですよ」


「「……」」


この小学生の兄弟の会話をいつまでも聞き続けてやるほど、俺は優しくなかった。

本当にめんどくさい。よりめんどくさいのは五条悟の方だが。


いや、もうハッキリ言えよ

「貴方に構われなくてとても悲しかったです」

って言えよ。もはやそういうことだろ。知ってるか？そういう感情を嫉妬って言うんだよ。28年間生きててわかんなかったのか。



喉元寸前まで、その言葉が出かかった。




「俺の事が嫌いなら正直関わらないでくれると助かる。謝ってほしいなら謝る。今まで悪かった。もうそれでいいだろ。いい大人なんだから、いちいち噛み付くな」



それ1番言っちゃダメなやつ。

五条先生の顔見ろよ！スンってしたぞ。ちょっと傷ついてる顔だぞ！？でも言っておくけどお前傷ついてる場合じゃねーからな。お前の言動のせいでこうなってるんだからな。



何があったらこんなに拗れるんだ

Ａ、ろくに関わりを持たず、互いに向き合おうとしなかったため

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