短編集、その他諸々。【星のカービィ】

【カービィ】 ページ7

真っ暗闇で、誰かに手を引かれる

「もうちょっと、皆も待ってるのね！」
『うーん。』

なぜ僕はこんな事になっているのだろう。

遡ること数分前。
いつも通り真昼まですやすやと寝ていた僕を、誰かが起こした

「カービィ、起きるのね。」
ゆさゆさと揺すられ、ゆっくりと起き上がると目元に何かをかけられた

『わ...え、？？』
どうやら糸の束ようなもので目隠しをされたらしい。
訳も分からずあたふたする僕の手を、何かが握った

「付いてきて、案内するのねっ！」

『！』
僕が驚いたのは、突然の事が続いたからじゃなかった。

その声は、僕が前に倒してからいなくなったはずの...

『タランザ？』
声の主は何も答えない。

そんな状態が続いて、ついに僕は一種の不安を感じはじめていた

もしかして僕がタランザの慕うセクトニアを倒しちゃったから、復讐しに？

それにタランザはさっきこう言った。
「皆も待ってる」と。

僕はこの20...何年だっけ。
とにかく長い間で、沢山の人を倒してきたのだ

本当は友達になりたかったのに。
そんな思いを押し込んで来た僕にやり返したい人は沢山いるはずだ。


「どんだけ待ったと思ってるのサ！」
「クックク...ドレほどコノ時を待ちのぞんだことカ...！」

それなら、僕が《ばつ》を受けても仕方ないと感じたが、今さらになって後悔のきもちがやって来た。

あぁやばい、そう思って目隠しを取った

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