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side Ray
鬼ごっこは終了。
みんな疲れた様子で他の奴と話したりしてる。
そんな中、ノーマンがキョロキョロと辺りを見回している。
「どうしたんだよ、ノーマン」
「その…アレクトが、いない気がして」
…そういえば、いない。
鬼だからもう戻ってきてもいい頃だと思うんだが。
というか、あいつの事だからどうせ飽きてどこかで寝てるんだろう。
「俺、ちょっと探してくる」
そう言い残して、また森の中へ入っていった。
▽△▽△▼▲
…居た。
呑気にすやすや眠っていた。
穏やかで、休憩でもしている内に眠ってしまったのだろう。
「おい、帰るぞ」
「んー…」
声を掛けても起きない。
…痛みを与えれば、起きるだろうか。
試しに、アレクトの頬をつまんだ。
むにゅ、と柔らかさを残す頬。
それを引っ張る。
「起きろ、アレクト」
「…やめて」
アレクトの満月の様な瞳が、こちらを睨む。
まだ若干寝惚けている。
アレクトは俺の手をそっと払い、立ち上がる。
「もうちょっと他の起こし方はないわけ」
「あれしか思いつかなかったんだよ」
謎の口論をしながら、森を抜けた。
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作者名:SHE'S door | 作者ホームページ:ないない
作成日時:2019年6月21日 1時