101話（メモリアルリング） ページ8
それはただのロケットペンダントでは無い
中には私の家族の写真が隠れるまで
上からアズールの髪を編み込んだ
私だけのペンダント…
無くなった人形…アズールの
思い出を閉じ込めたメモリアルリング…
・
完全に迂闊だった…
こんなことになるとは想定していなくて
いつも通り付けていたペンダント…
貴：………ぺ、ペンダントです…！
しかし見た目は
ただのペンダントだ。
趣味の悪い成金貴族の代物のように宝石が
ぎっしりと詰め込まれているが
中さえ開けなければただのペンダント…
Aはそう思い、あくまでも
『ただのペンダント』であると言い張った
しかし
それがいけなかった
ヴィルはそのペンダントを
じっと探るように見つめ、Aの顔に視線を戻し
ヴィルはまた問いただすように言った
ヴィル：あんた……これ何だか分かってんの？
貴：だからペンダントde…
そう言おうとすると
珍しく静かだったルークさんが口を開いた
ルーク：すまない。ペンダントであることは
関係ないんだよ。
貴：へ？
そのままルークは続けた
ルーク：このぎっしりと宝石が詰まったペンダント
が『普通』のペンダントなわけないだろ？
ルークは問いかけるように言う
貴：で、でも…それだけですよ。
そう反論したが
今度はヴィルが黙っちゃいない
ヴィル：違うわ！そうじゃないの！！！
ヴィルの顔には固唾を吞んでいるような
真剣な色が表れていた。
あんなにスマートで落ち着いた先輩が
こんなに取り乱すわけがない
何かおかしい…
Aはヴィル先輩にわけを聞こうと
口を開けようとした時
・
・
ヴィル：これは魔法具なのよ…
貴：ま、魔法具…ですか？
なんの魔法具だろうとは思うが
そんなに焦るような内容だろうか？
貴：へー、魔法具だったんですねー
何も知らないAは呑気に
なんの魔法具だろうかとさえ思った
しかし
話はそんなに楽しいものでは無かった
貴：なんの魔法具なんですか？
Aは無邪気な子供のように
好奇心だけで聞いた
しかし不思議なことに
2人はそこから
何も話してくれなかった
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月柿(プロフ) - うっ今日一気読みしたんですけど.号泣っすよ！もう夢主ちゃんの殺意があとから愛情にかわるのすこです。とりあえずこんな素敵な作品ありがとうございます！ちょっと今から他の作品みてきます！本当にありがとうございました！ (2020年9月23日 22時) (
レス) id: 22745edc48 (このIDを非表示/違反報告)
yass(プロフ) - まりさん» ありがとうございます！！今めっちゃ納得しました！たしかにまさに愛憎って感じですね......気づきませんでしたwありがとうございます！ (2020年7月25日 22時) (レス) id: b304d89bc6 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - こんにちは！コメント失礼いたします！更新お疲れ様でした！愛憎ってこの事を言うんですかね？すごく好きです！素晴らしい作品をありがとうございます！ (2020年7月25日 18時) (レス) id: 59cbaf14eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たぶん | 作成日時：2020年6月26日 21時
