椿 ページ19
それからは早かった。
まずは基礎体力を上げるために山の周りを走り、それから頂上まで駆け上がり、麓まで駆け降り、水を飲んだら次は息止めの練習も兼ねて滝の下の湖に沈んで、手を合わせながら心の中で念仏を唱える。
この修行を一年間続けた。
その間、悲鳴嶼さんは私を気遣って、任務以外の時間は殆ど私に着きっきりだった。
問題なのはその後だった。
悲「...南無...。」
私の前には、困った顔をした悲鳴嶼さん、それと、へし折れた日輪刀があった。
修行を一年積んだので、今度は剣術を学ぶことになったのだが、刀を操ることが出来ず、刀をへし折ってしまったのだ。
貴「.....す、すみません.....」
悲「いや、気にすることはない。必ずしも日輪刀、という訳でもないからな。」
悲鳴嶼さんはそう言うと、待っていなさいと言って、屋敷の中に入っていった。
その間、私は庭に咲いた椿を見ていた。
(綺麗だなぁ....)
ふ、と私が椿に触れると、椿の花は刃物で真っ二つにされたかのように花びらを散らしながらポトリと落ちた。
貴「これじゃ、迂闊にものに触れないや」
私は落ちた椿に手をかざす。
すると、椿は映像を逆再生したように、ひらひらと舞い上がると、元あった葉先にまた綺麗な花を咲かせた。
すると、足音が聞こえた。
悲「A。これは使えるか?」
悲鳴嶼さんが持ってきたのは、悲鳴嶼さんがいつも使っている鎖つきの手斧であった。
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るるちゃ - え、最高…。悲鳴嶼さんすこすこのすこたんなんだけど笑笑悲鳴嶼さんの夢小説少ないから完結していてありがたかったです!! (2020年12月1日 23時) (レス) id: b8364d44bb (このIDを非表示/違反報告)
ラヴァ(プロフ) - さなさん» ありがとうございます!とっても嬉しいです!これからもどうぞ、宜しくお願いします♪南無阿弥陀仏..... (2020年4月18日 8時) (レス) id: 872177c79b (このIDを非表示/違反報告)
さな - 最高でした...。悲鳴嶼さんの夢小説が読めて幸せです!ありがとうございます...南無阿弥陀仏 (2020年4月18日 2時) (レス) id: daa05b1484 (このIDを非表示/違反報告)
ラヴァ(プロフ) - 星空 雫さん» コメントありがとうございます!この特異体質はいつか役に立つかも知れませんね...♪ (2020年3月5日 15時) (レス) id: 872177c79b (このIDを非表示/違反報告)
星空 雫 - まさかの夢主動物の声が聞こえる特異体質の持ち主とは!びっくりしました!更新お待ちしています! (2020年3月5日 15時) (レス) id: cfd7e474f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ラヴァ | 作成日時:2020年2月10日 6時