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洗う ページ12

それから、私たちは歩いて山を登った。

途中で疲れた時は悲鳴嶼さんがおぶってくれた。

悲鳴嶼さんは、
悲「無理しなくていい。怪我が治ったばかりだろう。」
と、優しく撫でてくれた。


そして、屋敷についた。

暗がりで見えなかった屋敷全体が、木漏れ日に当たって露になった。



とても広い。

中庭には竹が生えていて、池の中には錦鯉がゆらゆらと泳いでいる。

廊下も、塵ひとつ見当たらない。

悲「では、まず風呂に入るのだ。疲れも取れよう。」


と、悲鳴嶼さんは言う。

風呂、とは水をためた桶、ということは知っていたが、実際に入ったこともない。


とりあえず、案内された狭い部屋で服を脱ぐ。

悲鳴嶼さんは外に出てくれている。


悲「服を脱いだら、そこの戸を開けるんだ。」

私は言われるがままに戸を開けた。

すると、顔にむわっとした湯気がかかる。


目の前には、熱いお湯をためた広い池のようなものがあった。

私は、どうすればいいかわからず、

貴「ひっ、悲鳴...じま..さん?」

と呟く。

すると、

ガラッ



悲「やはり分からないか。私が洗おう。」

戸が開き、悲鳴嶼さんが着物をたすき掛けして入ってきた。


心臓がばくばくする。

悲「大丈夫だ。見えていない。そこの桶を取ってくれ。」


言われるがままに桶を渡す。


悲鳴嶼さんはゆっくり、優しく私の髪を流す。

すると、視界に白いものが見え始めた。

悲「そろそろ終わりだ。」


悲鳴嶼さんの邪魔をしないように白いものを手に取る。




私の髪だ。

もしかして、私の髪は白いのかもしれない。


悲「どうした?どこか嬉々とした気配がする...。」

貴「悲鳴嶼さん。私の髪は白かった。白い髪でした。」


悲「そうか。さぞ綺麗なのだろうな...。 」



悲鳴嶼さんは私の髪を指で鋤きながら答えた。

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るるちゃ - え、最高…。悲鳴嶼さんすこすこのすこたんなんだけど笑笑悲鳴嶼さんの夢小説少ないから完結していてありがたかったです!! (2020年12月1日 23時) (レス) id: b8364d44bb (このIDを非表示/違反報告)
ラヴァ(プロフ) - さなさん» ありがとうございます!とっても嬉しいです!これからもどうぞ、宜しくお願いします♪南無阿弥陀仏..... (2020年4月18日 8時) (レス) id: 872177c79b (このIDを非表示/違反報告)
さな - 最高でした...。悲鳴嶼さんの夢小説が読めて幸せです!ありがとうございます...南無阿弥陀仏 (2020年4月18日 2時) (レス) id: daa05b1484 (このIDを非表示/違反報告)
ラヴァ(プロフ) - 星空 雫さん» コメントありがとうございます!この特異体質はいつか役に立つかも知れませんね...♪ (2020年3月5日 15時) (レス) id: 872177c79b (このIDを非表示/違反報告)
星空 雫 - まさかの夢主動物の声が聞こえる特異体質の持ち主とは!びっくりしました!更新お待ちしています! (2020年3月5日 15時) (レス) id: cfd7e474f5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ラヴァ     | 作成日時:2020年2月10日 6時

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