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目覚め ページ7

かなりの時間、私は医務室に居た。




頭上に見えていた太陽が私達と同じ高さに降りて、空が紫色に変わり始めた。




と、




ア「ぅ......ここは....?」





アスモデウス様がゆっくりと目を開けて言った。





貴「起きられましたか。どこか痛い所はありませんか?」





ア「貴方か....!ああ、もう大丈夫です。もしや、貴方が私を医務室まで?」





貴「まあ、使い魔の力を借りましたが....





あ、コート!ちょっと焦げていたので、復元魔法で直しておきました。」





私はアスモデウス様に真っ白のコートを手渡した。





貴「もう下校時刻です。早く下校しましょうか。」




ア「ああ、そうですね。





その、も、もしよければ、私と帰りませんか?」





貴「はい!構いませんよ。では、行きましょうか。」






私達は、自分らが居た痕跡を残すことなく片付け、医務室を後にした。


─────────────



下校。



(飛んで帰るのかな.....これ、見られちゃうのか.....)




ア「じゃあ、帰りますか。」



アスモデウス様は黒い翼を広げた。



だが私は、翼を出さないままだ。



アスモデウス様は、首を傾げて、



ア「どうか致しましたか?」



と聞いてくる。






私は一呼吸置いて、




貴「......そうですね。」




と呟いた。



貴「私の翼、あまり見ないで下さいね....。」




私はそう言って、ゆっくり翼を出した。




純白の羽は、月の光を受けてキラキラと光り、沈みかけた太陽の光を受けて朱色に染まっていた。




ア「...................。」





貴「....やっぱり、引きますよね.....」





私は、そう言って、翼をなおそうとした。




ア「......綺麗だな.....。」





貴「え......?」




私はその時、自分の周りの時が止まったように感じた。









そして、私の頬を一筋の涙が伝った。

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ラヴァ(プロフ) - はくさん» ありがとうございます!頑張ります!!! (2020年1月24日 15時) (レス) id: 872177c79b (このIDを非表示/違反報告)
ふるぽん - 好きです!続き楽しみにしています! (2020年1月24日 9時) (レス) id: 1b77870ad1 (このIDを非表示/違反報告)
はく - 凄い面白かったです!続きが気になる!これからも更新頑張ってください! (2020年1月19日 21時) (レス) id: 4d0b20ffc1 (このIDを非表示/違反報告)
ラヴァ(プロフ) - ありがとうございます!応援うれぴいです!!! (2020年1月19日 20時) (レス) id: 872177c79b (このIDを非表示/違反報告)
あじさい - 続き…続きがぁ…気になるぅぅぅ!!!更新がんばってください!応援してます!(●´ω`●) (2020年1月15日 15時) (レス) id: 45a0e58e81 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ラヴァ     | 作成日時:2019年11月13日 17時

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