スイートショートストーリー【JUMP】

パパと息子とオムライス《Daiki》 ページ4

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ドタバタと家の中を走り回る私の元気な旦那さん。



「ちょ、大ちゃん何してるのー！」



私の怒った声に、慌てたように立ち止まって、それから鼻の下をしゅんっと擦る。


心なしか潤んだ瞳に、大ちゃんのしゅんって音に合わせて私の心がきゅんっと飛び跳ねてしまう。



「もー、聞いてよA！

だってこいつがね、俺のオムライス食べちゃったの！」



ほっぺたを膨らましてわざとらしく怒ったフリをして見つめるのは……、私たちの息子。


どんな状況よ…なんて呆れつつも、大ちゃんの後ろに隠れた小さな天使と話をする。



「パパの好きなやつ、ひとりじめしちゃだめよ？

今度からはちゃんと、パパとわけっこしよ？」


「だってねー、ぼくもすきなんだよ、おむらいす！

ぜったいぱぱよりすきだよ！」



得意気にそう言う彼に、優しい笑顔を向ける大ちゃん。



「じゃあ仕方ないな！今度からはオムライスはママにふたつつくってもらおう！

ママよろしく！！」



もう…、大ちゃんは甘いんだから。


でもそんな大ちゃんに、オムライスみたいなふわふわの気持ちが生まれる。



「ママも食べるから、3人分！

今日の夜ご飯は、オムライスだー！」


「いぇー！」



同じ笑顔で喜ぶふたりを見て、家族っていいな、なんて、あったかい気持ちを感じた。




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