Episode 33 ページ33
そして音駒との練習試合の日。
『じゃ、コーチ。行ってきます』
烏養「おう。あっちの監督には話通してあるから」
『ありがとうございます』
烏養「ガポガポ技術盗んで来いよ」
『もちろんっすよ』
見事なまでの悪人フェイスのコーチと同じような表情を浮かべながらそんなやり取りをした後、烏野と音駒が入り乱れる中猫又監督の元へと向かった。
『猫又監督、今日は宜しくお願いします』
猫又「おぉ、君が噂の」
『噂の…?』
猫又「マネージメントついでに敵情視察なんざ良い性格してるなぁ」
『せっかくの機会、利用しない手は無いでしょう。俺は俺のやり方でうちのチームを強くするだけですよ』
猫又「はっは。全然王子様っぽくないね」
『…ご存知でしたか』
猫又「もちろんだよ」
そう言って穏やかに笑った監督は音駒の選手を集めた。
隣に立ってた俺は凄い勢いで集まって来る音駒の群れに思わず身を縮こまらせた。
勢いあり過ぎて怖…。
猫又「今日一日臨時マネージャーとして手を貸す、という名目で敵情視察に来た烏野のAくんだ」
『え、そんな詳しくバラさないで下さいよ…。
AAです。猫又監督の言ってる事はあながち間違いじゃないですがちゃんとマネージメントもするのでなんでも言って下さい』
黒尾「えっ!?AA!?なんで!?」
孤爪「クロ、指差しちゃ失礼」
海「ある時から全然名前見なくなったけどこんなとこに居たんだ…」
山本「げ、あのコート上の王子様!?マジ?」
どうやら俺の事を知ってくれているらしく、主将の黒尾くんが大声を上げたのを筆頭にざわめきが瞬く間に広がっていく。
少しだけ居心地が悪くてあははーと苦笑いを浮かべてたら少し背の小さな人が前に出て来た。
夜久「おいお前らざわざわすんな!驚くのは無理無いけど理由はどうあれ俺らのサポートしてくれるんだからまずはお礼だろ。お前が率先して頭下げるとこだろ、何1番になって大声上げてんだ黒尾」
黒尾「あ、ご、ごめん。ちょっと衝撃過ぎて」
夜久「ありがとうございます、今日は宜しくお願いします」
「「「お願いします!」」」
『………!』
夜久「??」
音駒のみんなが頭を下げてくれる中、俺は少し困った顔をしてこちらを見上げる目の前の彼から目が離せなかった。
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香月なる(プロフ) - syuu.さん» ほんとですか!😳ありがとうございます!更新頑張ります💪🏻 (3月31日 11時) (レス) id: 6f25cb8b24 (このIDを非表示/違反報告)
syuu.(プロフ) - 文章が分かりやすくてとても面白いです!これからも更新楽しみにしてます! (3月31日 10時) (レス) id: aa189a2955 (このIDを非表示/違反報告)
- - BLフラグ立ててください (3月17日 22時) (レス) id: 547ecb22e4 (このIDを非表示/違反報告)
香月なる(プロフ) - そらと。さん» わわ、ありがとうございます…!憎めない可愛さ、みたいなのがあるキャラにしたいなーと思ってるのでそう言って頂けて嬉しいです🥹やっくんとの絡み自己満で終わってなくて良かった笑こちらこそこれからもこの作品を宜しくお願いします🙇♀️ (3月3日 21時) (レス) id: 6f25cb8b24 (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - 初コメ失礼します!主人公くんが可愛すぎます...!やっくんとの絡みめっちゃ好きです!これからも頑張って下さい! (3月3日 14時) (レス) @page36 id: c24869631b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:香月なる | 作成日時:2023年8月27日 0時