【ONEPIECE】発熱【サボ】 (ページ22)

今日:3 hit、昨日:32 hit、合計:38,208 hit

22 ページ22

・

とうとう部屋に着いた。1番奥にある豪華な部屋だ。

国王は扉を開け、私を先に部屋に入らせる。部屋に入れば、「ちこう寄れ」とベッドで手招きされた。

私はそれに従わず、ターゲットに聞く。

「こんな素敵な夜なのに、カーテンは閉じたままですの？」

「外が嫌いなのだ。汚い国民共の汚い空気が入ってしまうからの」

「なら、カーテンだけ開けても？暗闇では、私の事を見ていただけないのですから」

かなりド直球に誘ってみれば、感心したように国王は「なら良い」と許可をした。感謝の言葉を伝え、カーテンを開ける。

本当に、いい夜だ。月も星も綺麗で。

こんなにも銃声が鳴り響いている。

これじゃあ、どこで発砲されたかなんて分からないだろう。

「王様、こちらに来てくださりませんか？お見せしたいものがあるのです」

「よかろう、少しだけだぞ？」

私の元へ近づくターゲット。

次の瞬間、私はドレスを剥ぎ取り、ターゲットへ投げつけた。

小さく悲鳴をあげる国王。

その間にカーテンを開けた窓を開けて、下を覗く。

見るとそこには、約束通り総長の姿が。

「受け止めて」と、口を動かすと、驚いた表情でこちらを見上げている。

銃を構えた。勿論、王に向けて。

王がドレスを振り落とした瞬間、引き金を引く。

耳を劈く音と共に、私は窓から落ちた。

スカートがバサバサと音をあげる。

目を瞑った途端、何かに包まれる感覚がした。

片目だけ開ければ、総長の顔が近くに。

どうやら、ちゃんと受け止めてくれたみたいだ。

「本っ当にお前は…！」

「あはは、ダーリンを信じてたので」

「はぁ…ハニー、おつかれ」

とうとう“ハニー”と返してくれた。呆れ顔だったけど。

なんだかそれがおかしくて、少し笑ってしまった。