77話 ページ30
その光景を見ている僕は情けなくなった
何が守るだ…全然守れていないじゃないか…
禰豆子ちゃんを……傷つけてしまった
僕は炭治郎君に「ごめん」と言う
すると炭治郎君はこちらを向いて僕を見ていた
緑「ごめん、炭治郎君…
僕…結局禰豆子ちゃんを守れなかった」
すると炭治郎君は立ち上がって
僕の頭を優しく撫でて言う
炭「そんなことない、
出久は和巳さん達を助けたじゃないか…
それに俺も禰豆子を守れなかったのは同じだ
だからそんなに自分を追い込まないでくれ」
僕は何故か涙が溢れた…
僕は涙を隊服の袖で拭きながら言う
緑「う”ん”……」
僕はすぐに泣き止んで和巳さんの所に行く
和巳は茫然自失とした表情で涙を流していた
和「(里子さん…)」
婚約者は、もう居ない
この世の何処にも
その事実が、和巳の心を締めつけていた
僕達は和巳さんの前にしゃがみ込み問いかける
緑「和巳さん、大丈夫ですか？」
和「婚約者を失って、大丈夫だと思うか」
確かにその通りだ
でも、失った命はもう戻れない…
彼女が生きれなかった分を
彼は生きていくしかないのだから
炭「…………和巳さん。
────失っても失っても
生きていくしかないです。
どんなに打ちのめされようと」
それを聞いた和巳さんはカッと頭に血が上り
炭治郎君と僕の羽織の襟を掴みあげる
和「お前らに何がわかるんだ！！
お前らみたいな子供に！！」
分かるよ…だって僕も…
憧れが…オールマイトが
死ぬってことを伝えられた時
とても衝撃的だったから
通形先輩だってサーナイトアイを亡くして
僕達全員悲しんだ…
人はいつか死ぬ…
いつ死ぬか変わらないから
僕達はそれまで必死にいかないといけない
そう思い、僕は和巳さんを見て微笑んだ
襟を掴みあげる手をそっと握る炭治郎君と僕を
見て、和巳はハッと息を呑んだ
和「…………」
炭「俺達はもう行きます…これを」
炭治郎君から
今までの被害者の遺品を和巳さんに渡した
緑「この中に、
里子さんの持ち物があるといいのですが…」
和「……！！
(君達も同じだったのか？そうなのか？)」
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Pentas(プロフ) - 。。。さんへ、報告ありがとうございます！助かりました (2019年11月13日 21時) (
レス) id: bf6a65dd8b (このIDを非表示/違反報告)
。。。 - オリジナルフラグ立ってますよ。。。 (2019年11月13日 21時) (レス) id: 80d292197a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Pentas 咲妃 | 作成日時：2019年11月13日 21時
