3、守るに決まってる ページ4
「急にどうしたの？」
小塚がキョトンとして聞く。
「相手が有田なら、俺、なんでもするな」
そう言った黒木は、大人っぽい笑いを滲ませた。
「だって、有田って美人じゃん」
若武が、びっくりしたように叫んだ。
「えーっ、俺、そんなの思わねーぜ」
私も、有田先生綺麗だと思うなぁ。
脇で上杉が、静かに口を開いていい直した。
「黒木の言ってる美人ってのは」
「グラマーってことだよ」
そう言って、男子たちと目を合わせた。
頷き合い、みんなで口を揃えて言った。
「よし、事件解決のために頑張ろう」
すると、彩ちゃんが口を開いた。
「リサーチ料は？それがはっきりしていないんじゃ引き受けられないでしょ。だって、これは仕事なんだから」
……彩ちゃん、怒ってるのか。
みんな驚いて、彩ちゃんを見る。
「なに、怒ってんだよ」
「別に」
有田先生に、妬いてるのかな彩ちゃん。
有田先生は、確かに美人だけど、、彩ちゃんも負けていないと思う。
てか、負けてない。可愛いもん。
私が泣きたくなってくるわ、泣かないけど。
正直、可愛いところがある彩ちゃんを、羨ましいなぁ、なんて思ったことあるし。
「アーヤ」
黒木が、優しい声で言う。そして、まっすぐに彩ちゃんを覗き込んだ。
「有田に妬いたの？」
彩ちゃんの顔が、赤くなった。
……彩ちゃん、可愛いぞ。
「そんな必要なんかないよ。だって君も、充分可愛いからさ」
……アーヤって呼んでたよね、黒木。
時差で驚きがきたわ。
「もし、アーヤに事件が起こったら、俺たち、何をおいても君を助けるぜ」
大人だなぁ、黒木は。小学生じゃないね、絶対。
「そうだよな」
黒木は、こっちを振り返り、私たちを睨んできた。
「助けないわけがないじゃん」
固まっている3人をおいて、答える。
「助けないとか、お前ら男かよ」
自分でもちょっとムカつくなぁ、なんていい方で3人に言うと、黒木ももう一度同じことを言う。
「そうだよな」
さっきとは、圧が違う。怖い怖い。
「あ、ああ……」
「も、もちろんさ！」
口ごもってるけど、何とか答えを出した3人。
さすがにあの圧で、言わないなんてことは出来なかったようだ。
「じゃ、アーヤの機嫌が直ったところで、若武教授、事件を説明してくれ」
黒木に言われ、若武は気取って咳払いをした。
「よし。だが話は、依頼人の口から直接聞いた方がいいだろう。図書室に行こうぜ」
はやく有田先生に会いたいな。
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柚姫 - KZのほかのシリーズも作ってください！応援してます！ (2021年6月14日 16時) (
レス) id: 76382fa356 (このIDを非表示/違反報告)
つばくらめ(プロフ) - 日向飛沫さん» 読んで下さり、ありがとうございます！更新頻度をあげれるように頑張ります (2019年7月29日 15時) (レス) id: 771d970bd8 (このIDを非表示/違反報告)
日向飛沫(プロフ) - 何時も読ませて頂いています。更新頑張ってください! (2019年7月29日 14時) (レス) id: 5cd376c69b (このIDを非表示/違反報告)
つばくらめ(プロフ) - アオイさん» フリガナ振ってなくてすいません！[はなみ]と読みます！コメントありがとうございます！更新頑張ります！！ (2019年7月6日 14時) (レス) id: 771d970bd8 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - 夢主ちゃんの名字の読み方教えてください！更新頑張ってください！！ (2019年7月6日 13時) (レス) id: fd0d6f525d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つばくらめ | 作成日時：2019年5月8日 22時
