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24、侵入罪に問われるね ページ25

「時間だ」

黒木が時計を見て言うと、小塚の腿に足をかけて、その上に飛び乗った。

いやぁ、私でもよかった気が。

「上杉、来いよ」

まず、上杉が黒木の体を登り、塀に立って中へ入っていく。

次に若武、私と中へ入る。

最後に彩ちゃん。

結構高いから、だいじょぶかな。

すると隣で上杉が彩ちゃんに言った。


「大丈夫。受け止めてやるから」


ニヤニヤしながら、上杉を見てると、上杉がそれに気づき私を小突く。

珍しく、優しく小突かれた気がする。

そうしている間に、彩ちゃんは飛び降りていた。


「彩ちゃん、だいじょぶ?」

「うん、なんとか」


全員が飛び降りたのを確認すると、若武がテキパキと指示を出す。


「風呂場の窓があいてる。上杉、あそこから入って1階を調べろ。俺は、バルコニーから下りてる樋を伝って2階に上がる。立花と花珠、おまえらは、ここで待っていて、俺たちのフォローだ。犯人がどう動くかわからない。充分気をつけろよ」

「オッケ」

上杉が、駆け出していくと、若武は振り返った。

「もし何かあったら、とにかく逃げろよ」

「もし何かあっても、私がいるけど」

「立花、かならず子供は助けるからさ。安心してろよ。約束は守る」

若武が彩ちゃんに言う。


「無理しないでね。ケガしたりしたら、困るから」

若武はフッと笑いを消すと、真顔で私を見た。

「…立花は任せた」

私はフッと笑い、それを了解すると、若武は2階に向かった。




隣で彩ちゃんが、両手を強く握りしめていた。

「大丈夫」

彩ちゃんの手に、私の手をのせた。




やがて、1階から上杉が出てきた。

それに続くように、若武も顔を出し、樋を伝ってすべり下りてきた。


とりあえず、無事だったことにホッとしたが、2人の表情は厳しかった。


「いたか?」

若武が上杉に聞くと、上杉は首を横に振った。

「いや。そっちは?」

「こっちもだ。いない」


どこにも、いないってこと?

「ちきしょう。絶対、いると思ったんだけどな。だって、子供だぜ。ここ以外に置いとけるとこなんて、ないじゃんか」

若武は土をさらって、地面に投げながら言った。

「たとえば、もうこの土に埋められちまってるとか」

「怖いこと言うな」

「ありえない訳じゃない」


さすが上杉。落ち着いて怖いこと言うからね、怖い。


「出直すしかないな。どこかで調査を間違えたんだ。やり直そう」



そろそろ、金沢誠が電話を終える頃だろう。



……電話。




「……猫」

25、救出→←23、救出出来るか!?



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柚姫 - KZのほかのシリーズも作ってください!応援してます! (2021年6月14日 16時) (レス) id: 76382fa356 (このIDを非表示/違反報告)
つばくらめ(プロフ) - 日向飛沫さん» 読んで下さり、ありがとうございます!更新頻度をあげれるように頑張ります (2019年7月29日 15時) (レス) id: 771d970bd8 (このIDを非表示/違反報告)
日向飛沫(プロフ) - 何時も読ませて頂いています。更新頑張ってください! (2019年7月29日 14時) (レス) id: 5cd376c69b (このIDを非表示/違反報告)
つばくらめ(プロフ) - アオイさん» フリガナ振ってなくてすいません![はなみ]と読みます!コメントありがとうございます!更新頑張ります!! (2019年7月6日 14時) (レス) id: 771d970bd8 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - 夢主ちゃんの名字の読み方教えてください!更新頑張ってください!! (2019年7月6日 13時) (レス) id: fd0d6f525d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:つばくらめ | 作成日時:2019年5月8日 22時

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