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16、仲間でいて欲しい ページ17

あの後、特別クラスでの授業を受けた。


私は、最初の方はちゃんと理科のワークをやってたんだけど、やっぱり暇で寝ることにした。


幸い、男子4人がトイレに行ったり来たりを繰り返していたので、あんまり江川に注意されなかった。



……てか、あいつらやりたいことは分かるけど、少し意地悪くないかなぁ。




「花珠、起きて起きて」

小塚に起こされて、顔を上げると教室には彩ちゃんがいなかった。


起きて起きて、とか可愛すぎやろ。


「1階の公衆電話。多分、警察に電話してると思うぜ」


「警察にとっても、いい迷惑だけどね」


まあな、と上杉と若武は笑うと、ドアを開けた。

「さ、はやく行こうぜ」



下に行くと、ちょうど彩ちゃんが受話器を置くところだった。

そして、若武と小塚は吹き出して笑った。

上杉と黒木は目を合わせてニヤニヤしている。


……嫌われても知らんからなー。


「さっき、入れ替わり立ち代りトイレに行ってたのは、こういう事だったわけっ!」


まぁ、これを思いついたのは、黒木か上杉だろうけど。

さっき、黒木が彩ちゃんに何か言ってたのを見る限り、黒木だろうな。

彩ちゃんは、2人を見て言った。

「どっちのアイディア?」


上杉は黒木を見て、黒木はクスッと笑った。



「俺たちはね、君に仲間でいて欲しいんだ」

「アーヤ、一緒にやろうぜ」


黒木の、今の言い方だと確実に女子はおちる。

彩ちゃんも、そうだろう。


俯く彩ちゃんに、若武は近づくと肩に手を乗せた。


「絶対、警察より犯人を見つけて見せるからさ!」

若武は彩ちゃんを真っ直ぐ見つめる。

「後悔させないから!俺たちを信用しろよ、な!!」


彩ちゃんは、大きく息をつく。

若武、こういうの得意だよね、ほんと。


「分かったよ」

彩ちゃんが諦めたように言うと、若武は、すんごい飛んだ。


「イヤッホーッー!」

元気だなぁ、若武君は。


「じゃ、足並みが揃ったところで、部屋に戻って次の行動を決めようぜ」

若武が勢いに乗って言うと、上杉はホールにある時計を見て言う。


「今日はもう遅い、話は月曜日にしよう」

若武は、嫌な顔をする。

ノッてる今が、若武にとってやる気の出てる時なんだろうな。

「そんなこと言ってたら、調査が遅れるじゃん」

「簡単に、今までの整理だけしておこう」

黒木は、2人の間に立ち、言った。



そしてその日は、各自が調査する担当を決め、解散した。

私は、黒木と上杉と一緒になった。

…よし、頑張ろ。

17、犯人のシボリこみ→←15、警察に届けますか?



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柚姫 - KZのほかのシリーズも作ってください!応援してます! (2021年6月14日 16時) (レス) id: 76382fa356 (このIDを非表示/違反報告)
つばくらめ(プロフ) - 日向飛沫さん» 読んで下さり、ありがとうございます!更新頻度をあげれるように頑張ります (2019年7月29日 15時) (レス) id: 771d970bd8 (このIDを非表示/違反報告)
日向飛沫(プロフ) - 何時も読ませて頂いています。更新頑張ってください! (2019年7月29日 14時) (レス) id: 5cd376c69b (このIDを非表示/違反報告)
つばくらめ(プロフ) - アオイさん» フリガナ振ってなくてすいません![はなみ]と読みます!コメントありがとうございます!更新頑張ります!! (2019年7月6日 14時) (レス) id: 771d970bd8 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - 夢主ちゃんの名字の読み方教えてください!更新頑張ってください!! (2019年7月6日 13時) (レス) id: fd0d6f525d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:つばくらめ | 作成日時:2019年5月8日 22時

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