12、いざ潜入 ページ13
黒木も心配だったらしく、塀の高さを測って、それから決めることにした。
結局、近くの電柱から若武が投げることになったんだけどね。
それから、小塚のリュックは、四次元ポケットだと思った。普通、三角定規も、巻尺も持ってないよ。
「行っくぜぇ!」
……行っくぜぇ!って、ガキかよ。
私たちは、ボールが屋根の向こうに飛び込むのを見届けた。
「よし、行こう」
黒木が、インターホンを押した。
ピーンポーン、の音を聞いていると、彩ちゃんが口を開いた。
「ね……人がいなかったら?」
彩ちゃんが聞くと、黒木は、なんでもないように答えた。
「黙ってはいるさ。その方がよく調べられて、都合がいい。鍵なんて、ピン1本でどうとでもなるから」
「それって、住居等侵入罪とか言われないの?」
「言われるさ、見つかればね。だから、見つからないようにやる」
黒木は、あっさり答えた時、インターホンの向こうで、男の人の声がした。
「はい」
「すみません。西小の生徒ですが、ボールがお宅の庭に入ってしまったんです。取らせてもらえますか」
男の人は、少し黙ったが、やがて言った。
「拾ってやるよ。どの辺に入ったの?」
普通だったら、簡単に家の敷地内にいれないよね。
「いえ、僕らの責任ですから、僕らに捜させてください」
黒木は、平然と主張した。
それを聞いた、男の人は、
「じゃ、今、門を開けるから」
そう言って、いれてくれた。
「時間は、あまりないと思う。できるだけ多くの情報を見つけ出すこと。とくに立花、お前は女だから、細かいことには気を配ってくれよ」
若武は、みんなに言う。ちょっと気になる言い方だったけど。
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柚姫 - KZのほかのシリーズも作ってください!応援してます! (2021年6月14日 16時) (レス) id: 76382fa356 (このIDを非表示/違反報告)
つばくらめ(プロフ) - 日向飛沫さん» 読んで下さり、ありがとうございます!更新頻度をあげれるように頑張ります (2019年7月29日 15時) (レス) id: 771d970bd8 (このIDを非表示/違反報告)
日向飛沫(プロフ) - 何時も読ませて頂いています。更新頑張ってください! (2019年7月29日 14時) (レス) id: 5cd376c69b (このIDを非表示/違反報告)
つばくらめ(プロフ) - アオイさん» フリガナ振ってなくてすいません![はなみ]と読みます!コメントありがとうございます!更新頑張ります!! (2019年7月6日 14時) (レス) id: 771d970bd8 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - 夢主ちゃんの名字の読み方教えてください!更新頑張ってください!! (2019年7月6日 13時) (レス) id: fd0d6f525d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:つばくらめ | 作成日時:2019年5月8日 22時