オタクな彼女とSな彼氏【あほの坂田】

フレンドリー ページ15

ガヤガヤとした居酒屋の中でも特に私たちがうるさいような気がして、周りをうかがう。


うるせーなーなんて絡まれたらどうしよう……みたいな。

心配。


「しっかし俺ら３人揃うのひさびさやなぁ。
　かっわいい彼女まで連れてーー。

　Aはお酒飲める人？」


えっ！いきなり呼び捨て？

嘘でしょう？と思ったけど、さかたんも浦田さんも特に気にしてないからいちいち突っかかるのもな……。


「あんまり飲めないです」

「えーーそうなん？
　でも彼氏が一緒なんやし、ちょっとくらいええやん。

　なっ？浦ちゃん！
　坂田も今日は飲むかー？」


センラさんはベルを押して「生４つ！」と近づいて来た店員さんに聞かれる前から注文した。


「そんで、いつから付き合ってんのー？
　こんな、かわいい子どこで知り合ったん。
　
　なぁ、坂田」


「あーー、まぁ……」

さかたんが私をチラッと見て、口元が少しだけ笑った。

ちょっと照れてる。


かわいいって思ったら、浦田さんが「また坂田見てる」って口を尖らせて言った。


「浦ちゃんってば彼女にベタぼれ？
　坂田見てるってヤキモチかい！

　見せつけてくれるなぁ。おい。
　坂田、飲むか！あれ？お前は彼女できたって言ってなかった？」


今日は連れて来なかったの？あ、職場の人か？なんてセンラさんが言ってるのに違和感。



あれれ？さかたんの彼女って私じゃないの？

って思いながらさかたんを見たら、さかたんも同じような顔をして私を見た。


　

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