ランチの予約 ページ8
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ポケットの中で手を繋がれたまま、家までの道をゆっくり歩く。
相葉くんは私の倍くらいの歩幅なはずなのに、ゆっくりと空気を踏みしめるみたいな歩き方でスピードを緩めてくれている。
「あっそうそう！新しく入ったコーヒー屋さんのランチ食べた？限定のやつ！」
相葉くんが思い出したように、あっ！と人差し指を立てて言った。
「食べてないよーー。なんかすっごく美味しいって聞いたけど、ランチ11時からでしょ？
うちの病院は昼休みが13時からだからいつも売り切れなの」
「そっかぁ。ランチ限定のデザートのチョコレートケーキがめちゃうまだったよ！
Aにも食べさせてやりたいなーー。
A、チョコ好きでしょ？」
「大好き！」
食いぎみに答えると、相葉くんが一瞬目を見開いて固まった。
「ぶふっ！だよなぁ。
あそこの店長さんと仲良くなったから頼んでみるよ。Aの分、残しておいてもらえないか」
「え！そんなことできるの？！」
「分かんないけど。でもすごい良い人だったし。
頼んでみる。その時は一緒にランチしようね」
「うんうん」
「子犬みたい、A。
あそこの店長さんも子犬みたいでかわいかったな」
相葉くんが思い出したように優しい顔になった。
「…………女の子？」
「えっ？！」
「えっ……？」
自分の言葉にびっくりして相葉くんを見上げたら、相葉くんも私と同じような顔をしていた。
きょとんとして、何が起こったのか分からないって言う顔。
二人して目をパチパチさせて見つめあったまま固まっている。
「やっ……えっ？私、何言ってんだろ！ごめん！」
顔の熱が急上昇する。
寒いのに、頬が熱い。
「…………男だよ」
相葉くんが低い声で呟いた。
さっきとは全然違う真面目な顔で。
「俺の１つ下みたいだからAと同い年じゃない？」
「そっ……か……」
「うん……」
それから相葉くんは、何も言わず、月を見上げながら歩いた。
私もドキドキしている胸の音を気にしないように、深呼吸をして冷たい空気を身体に吸い込んだ。
心も身体も澄んだ空気で浄化してくれるみたいな気がして、目一杯吸い込むと、相葉くんも同じことをしていた。
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510kana(プロフ) - さよさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます(；Д；)こちら、福岡にあるショッピングモールをモデルにしてます(笑)更新遅くて申し訳ないです｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2018年4月19日 8時) (
レス) id: 776df1ae64 (このIDを非表示/違反報告)
510kana(プロフ) - さとちさん» 相葉くんほんといつも片思いの役ばっかりでごめんなさい｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2018年4月19日 8時) (レス) id: 776df1ae64 (このIDを非表示/違反報告)
さよ(プロフ) - いつも心臓を鷲掴みにされ、510kana様が描くお話に夢中なっています。私の生きがいで楽しみです。この碧空ブリーズに出てくるモールが 私が知ってる所にそっくりで^ ^ もしかして…とどきどきしてます（笑） (2018年4月3日 23時) (レス) id: 741ec03a5a (このIDを非表示/違反報告)
さとち(プロフ) - 相葉さーーーん(´；＿；｀) (2018年4月2日 8時) (レス) id: d1a92f5b5f (このIDを非表示/違反報告)
510kana(プロフ) - ともさん» お互い同じ人のことを好きで相談しあってたって切ないですよね(´pωq`)愛され主人公しか書きたくないので(笑)これからも好かれます！！(笑) (2018年4月2日 6時) (レス) id: b12cca8c48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：510kana
| 作成日時：2017年12月29日 8時
