寒空の下 ページ7
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「寒い寒いさむーーい！」
お店を出た相葉くんが大きな口を開けて笑いながら、首をすくめた。
ポケットに両手を突っ込んで、背中を少し丸くしたら私の目線と同じになった。
「息が真っ白だね。見てみて！」
相葉くんは、はっはっと短く息を空に向かって吐き出した。
小さな雲みたいな白い息が、ふわふわっと漂っては消えていく。
「寒いのに元気だねーー」
「そりゃあAと一緒だから。
暑くても寒くても、雨でも台風でも俺は楽しいよ？」
ふふっと魅力的な笑顔を向けられて言葉に詰まったら、ぐいっと腕を捕まれて相葉くんのコートのポケットに右手を入れ込まれた。
私のよりだいぶ大きな手のひらが、冷えた手に熱をくれる。
「足元ふらついてんじゃん。大丈夫？
飲みすぎちゃった？」
「あっ相葉くんが急に引っ張るからだよ！」
「あ、そっか。ごめんごめん。
じゃあ帰りますか」
コートのポケットに隠れている私の手を見ると、相葉くんが少し意地悪な笑みを浮かべる。
左側の口角だけが僅かに上がって、私を見下ろされる。
「ん？」
私が言いたいことをわかっているくせに、その笑顔に負けてしまう。
ぎゅっとグーにしている手を上から包み込まれて、親指でそっと撫でられるたびにドキドキしてしまう。
「Aの手、冷たい。冷え症？」
「うん。足の指先とかも寒くてしびれちゃう」
「血行悪いんだ。マッサージしてあげよっか。
うちの店、トレーニンググッズも置いてるから色々勉強してんだよね」
「へーーそうなんだ！肩こりなんかも効くかな？
腰も痛いんだよね」
「A、おばあちゃんみたいじゃん！
じゃあ俺がAの全身をもみもみして差し上げよう」
相葉くんが右手をポケットから出して、指先を曲げて何か掴むような手の動きをした。
そのまま、パクパクと動かされる手が、私の顔の前で大きく広げられる。
「ガブッ！」
「うわぁ！」
「食べちゃうぞーー！」
「あははっ」
相葉くんの手が私の頭を揺らすように撫でて、二人で声を出して笑った。
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510kana(プロフ) - さよさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます(；Д；)こちら、福岡にあるショッピングモールをモデルにしてます(笑)更新遅くて申し訳ないです｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2018年4月19日 8時) (
レス) id: 776df1ae64 (このIDを非表示/違反報告)
510kana(プロフ) - さとちさん» 相葉くんほんといつも片思いの役ばっかりでごめんなさい｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2018年4月19日 8時) (レス) id: 776df1ae64 (このIDを非表示/違反報告)
さよ(プロフ) - いつも心臓を鷲掴みにされ、510kana様が描くお話に夢中なっています。私の生きがいで楽しみです。この碧空ブリーズに出てくるモールが 私が知ってる所にそっくりで^ ^ もしかして…とどきどきしてます（笑） (2018年4月3日 23時) (レス) id: 741ec03a5a (このIDを非表示/違反報告)
さとち(プロフ) - 相葉さーーーん(´；＿；｀) (2018年4月2日 8時) (レス) id: d1a92f5b5f (このIDを非表示/違反報告)
510kana(プロフ) - ともさん» お互い同じ人のことを好きで相談しあってたって切ないですよね(´pωq`)愛され主人公しか書きたくないので(笑)これからも好かれます！！(笑) (2018年4月2日 6時) (レス) id: b12cca8c48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：510kana
| 作成日時：2017年12月29日 8時
