検索窓
今日:4 hit、昨日:17 hit、合計:116,866 hit

ページ36

「俺がAちゃんの立場だったら、なんで視えるようになったんだろうとか、なんで消せないんだろうとかずっと考えちゃうだろうし。」


「その中でも、きちんと向き合おうとしてるAちゃんはダメなやつなんかじゃないよ。今日ここに来てくれてるのだって俺らの仕事に興味を持って知ろうとしてくれてるからでしょ?」


阿部さんの言葉に思わず目が潤む。


「向き合っている時点で何も出来てないなんてことはないんだよ。」


一定のリズムで背中をさすってくれる。


「落ち着いた?じゃあふっかに頼まれたコーヒー買ってくるね。」


そう言って出ていく阿部さんの言葉は自分にも言い聞かせているように聞こえて。


なんとも言えない気持ちになる。


「阿部ちゃん、終わらせてきたよー」


「って、Aちゃんしかいないじゃん。」


「あ、辰哉くん。お疲れ様です…本当に……」


「なぁに?俺、まぁまぁ強いんですけど〜?」


「いや、そういう事じゃなくて!凄い数だったので…」


「ふはっ、A真に受けすぎ。冗談よ?」


「あっ、名前…」


そういえば、あれ以来ずっと呼び捨てで呼ばれていないことに気づく。


「ん?あぁ、2人きりの時だけにしようかなーって。」


「どうしてですか?」


「なんかその方が特別感出るでしょ?A?」


「そ、そうなんですね……?」


あぁ、もう本当に、


「なにがしたいんですか……」


誰にも聞こえないように呟いた。














「俺の独占欲よ。」

・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (211 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
608人がお気に入り
設定タグ:SnowMan , 深澤辰哉
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:mariri | 作成日時:2023年3月18日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。