私、視えるようになりました。 (ページ13)

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「なべ？誰やそいつ。」

「翔太？あ、でも康二とは会ったことないだろうから分からないよな。それに、猫を使う青い目なんて翔太しかいねぇ。」

「だよな。明日確認してみっか。」

「……誰だかよく分からへんけどあんま良い奴には見えんかったで？」

康二が怪訝そうに口を開く。

「あれじゃん？なべはパトロールしてて、Aちゃんを見かけたけど明らかに周りの妖となべの猫が反応を示したから、怪しんで声掛けたんじゃない？」

「あーそれはあるな。その時間帯ならパトロール任されてることが多いし。」

「ふーん、ならええんやけどな…俺が会ったことないんは部署が違うからってことやんな？」

「うん。なべは俺らよりも妖の消去に力を入れてる部署に今はいる。昔は同じ部署だったんだけどね。」

「へぇー早く会ってみたいわぁ。」

「良い奴だよ。なべは。」

なべとは部署が同じでよく一緒に仕事をしていた。

去年、なべだけ異動ということになってしまったんだけど、お昼を食べたり、くだらない話をしたり、今でもよく会う仲だ。

「なべに明日会えるか連絡しとくわ。」

「うん、よろしく。」

「ニャー」

「ん？どうした？」

「ニャン」

「お前なんか嬉しそうだな。」

「ニャー」

「それにしても……なんなんだあいつは…」