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『待てって…たまッ!!』
無我夢中で走って、診療所の近くまでたどり着いた。
強引に引っ張る俺の手を振りほどいて、揺れる瞳が俺を見つめる。
「っ…」
『何があったんだよ。なんか…あったんだろ!?あいつらに…っ』
必死に訴えるミツに何も言う言葉が見つからない。
本当のことを伝えれば、きっとミツは自分がどうなるかなんてお構い無しでみんなの元へ向かおうとするだろう。
だけど、それじゃダメなんだ。
ミツにはもともと真崎航と一緒にクスリの売買に関わっていたという疑いがかかってる。
真崎航が捕まってワッターまで関与しているとされたこの状況で、ミツが実は生きていたとなれば今度こそ警察は俺ら全員共犯者だと見なすだろう。
『たまっ…!!』
「っ…」
いつだったか、家に捜査に来た刑事の自信に満ちた嫌な表情が頭に蘇る。
まるであいつらが思い描くシナリオの通りに誘導されているような
そんな不気味な感覚で背中にジワリと汗が滲んだ。
『っもういい!おれは家に戻る!』
「待っ…!」
堪り兼ねたミツが踵を返して駆け出そうとしたその時、目の前に立ち塞がるように現れた見たことのないスーツの男2人組。
急に進路を断たれたミツが見上げるそいつらは、ミツが小さいことを差し引いても軽く180センチ以上はあるであろう大柄な男だった。
『菊池医師に頼まれて迎えに来ました。さぁ、早く乗って下さい』
いかにも誠実そうな短髪の男が、後方のバンを指差した。
「先生に…?」
『…っは?あんたら誰だよっ!』
『菊池医師の友人です。説明している暇はありません。早く乗って!』
『おれはアイツらのところに行く!』
『ダメです。今あなた達が警察に見つかっては逆効果だ。今度こそ本当に大切なお仲間が逮捕されることになってしまいますよ』
『逮捕…?なにそれ、どういうこと…?』
ミツの大きな瞳が俺を見上げて揺れる。
なんで、そんなことまで_
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つーちゃん(プロフ) - 2日間で一気に読み進んだお話。想像のつかない展開にドキドキハラハラ心拍数が上がりっぱなしです。これから真意に迫って行くところですね。7人とって善き解決に向かっていきますよう楽しみにしております。 (2022年7月9日 21時) (レス) id: 51a599cbd1 (このIDを非表示/違反報告)
なぁまま(プロフ) - 面白すぎて、あっという間にここまで来ました。続きが楽しみです。 (2020年10月29日 14時) (レス) id: abc3e4578f (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 1番好きな 作品です。更新を楽しみにしています。 (2020年6月3日 17時) (レス) id: 61ecb5f320 (このIDを非表示/違反報告)
えみ - 更新楽しみにまってます! (2020年5月9日 1時) (レス) id: 168f28a7c6 (このIDを非表示/違反報告)
みつみつべー(プロフ) - 続き気になります!!読みたいです!!頑張ってください (2020年5月7日 22時) (レス) id: d4a37c70fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mini7 | 作成日時:2019年2月22日 1時