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_“太輔、ごめんな”


いつだったか、独り言みたいにポツリと呟いた渉の横顔を思い出していた。

なんのこと?って聞くと、下手くそな笑顔でその答えははぐらかされた。

あれは結局、なんだったんだろう。


眠りから目覚める曖昧な意識の中で突然頭に浮かんだ光景は、自分でも不思議なほど鮮明で色濃く脳裏に焼き付いていた。





いつものベット。

いつもの布団。

すぐ横には大きな欠伸をするベルの姿。

ぼーっとする頭で天井を見つめていると、心が、目が、勝手にアイツの姿を探してしまう。

頭を持ち上げると、ズキンと襲う鈍い痛み。
想いを告げた時のあいつの苦しそうな顔が頭に浮かんで今度は心臓が痛くなった




ただ、一方的に好きだと伝えて
あとは泣くことしか出来なかった俺を北山は黙ってそっと抱きしめてくれた。

背中をさすってくれるぎこちない動きすら愛おしくて、強く強くその小さな体を抱き締め返すと、大好きな匂いが俺を包んでまた息が苦しくなった。

どれくらいそうしていたんだろう。

ぷっつりと記憶が途切れて、気付けばここに居た。

まさか俺、あのまま眠ってしまったんだろうか。

少なくとも自分で移動してベットに入った記憶はまるで無い。
いきなり告白して、泣いて、寝落ちして、しかもここまで運んでもらった…?

あまりにもカッコ悪い自分の失態にカーッと耳が熱くなった。



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つーちゃん(プロフ) - 2日間で一気に読み進んだお話。想像のつかない展開にドキドキハラハラ心拍数が上がりっぱなしです。これから真意に迫って行くところですね。7人とって善き解決に向かっていきますよう楽しみにしております。 (2022年7月9日 21時) (レス) id: 51a599cbd1 (このIDを非表示/違反報告)
なぁまま(プロフ) - 面白すぎて、あっという間にここまで来ました。続きが楽しみです。 (2020年10月29日 14時) (レス) id: abc3e4578f (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 1番好きな 作品です。更新を楽しみにしています。 (2020年6月3日 17時) (レス) id: 61ecb5f320 (このIDを非表示/違反報告)
えみ - 更新楽しみにまってます! (2020年5月9日 1時) (レス) id: 168f28a7c6 (このIDを非表示/違反報告)
みつみつべー(プロフ) - 続き気になります!!読みたいです!!頑張ってください (2020年5月7日 22時) (レス) id: d4a37c70fd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mini7 | 作成日時:2019年2月22日 1時

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