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あの日から、何度も繰り返し見た夢を思い出していた。

それはずっと昔から変わらずそこにあった、なんて事ない日常で

これから先もずっと続いていくものだと信じて疑わないみんなが、穏やかな表情で俺を呼ぶ。

隣を見れば少し低い位置に当たり前のように北山が居て、俺を見て嬉しそうに笑う。

そこでいつも気付くんだ。

“これは夢だ“…って。





愚かな自分をもう1人の自分が遠くの方から冷ややかな目で見つめてる。



手を伸ばせば消えてしまう。

わかっているのに俺はまた何度でも手を伸ばして、


そうして


一人ぼっちになった暗闇で目を覚ますんだ。









なんだ、

またか…って、


半ば諦めにも似た気持ちとは裏腹に、気づけば俺は必死であいつの姿を探していた。


心臓はドクドクと大きく波打って
“会いたい” “会いたい”と、俺に訴えてくる。


全身をバラバラにするような衝動に突き動かされた俺は、止まる事を忘れたみたいに走り続けた。



もし消えてしまうのなら、一瞬でもいい。

夢でも、幻でも、なんでもいい。

ただ、会いたい。





診療所へ行く道から大きく外れた小道。

公園とも呼べないような簡素な広場の中に地面に、キュッと丸くなって座る小さな人影が見えた。

足を止め、ふーっと震える息を吐く。

俯いていて顔はほとんど見えなかったけど、それが北山だということはすぐにわかった。

なんでわかるかなんて、そんなの自分でもわからない。





「_っ北山!」





思わず呼んだ名前は、自分が思っていたよりもずっと大きくその場に響いた。

ふっと上げられた視線はまるで白昼夢でも見てるみたいにぼんやりとして頼りない。





『っじ、がや…?』





虚ろだった目が、次第にはっきり俺を捉えて大きく揺れる。

いつもの夢では笑ってる北山の、泣きそうな顔。

胸の奥が、ギュッと縮んだように苦しくなった。



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つーちゃん(プロフ) - 2日間で一気に読み進んだお話。想像のつかない展開にドキドキハラハラ心拍数が上がりっぱなしです。これから真意に迫って行くところですね。7人とって善き解決に向かっていきますよう楽しみにしております。 (2022年7月9日 21時) (レス) id: 51a599cbd1 (このIDを非表示/違反報告)
なぁまま(プロフ) - 面白すぎて、あっという間にここまで来ました。続きが楽しみです。 (2020年10月29日 14時) (レス) id: abc3e4578f (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 1番好きな 作品です。更新を楽しみにしています。 (2020年6月3日 17時) (レス) id: 61ecb5f320 (このIDを非表示/違反報告)
えみ - 更新楽しみにまってます! (2020年5月9日 1時) (レス) id: 168f28a7c6 (このIDを非表示/違反報告)
みつみつべー(プロフ) - 続き気になります!!読みたいです!!頑張ってください (2020年5月7日 22時) (レス) id: d4a37c70fd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:mini7 | 作成日時:2019年2月22日 1時

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