一石七鳥 ページ8
翌日、正午過ぎ。今日は17時〜0時シフト。
いつも通り出勤しようと家から出…うわぁ。
アパートの3階だと見たくないものまで見えてしまう。
…物陰からこちらを覗く松田の姿が目に入った。
「気持ち悪っ…。」
昨日巻いたと思ったけど、どうやらそう思わせて家を特定されたらしい。
出勤の時間も迫ってるし、家に戻るわけにも行かず気づいてないふりをして歩き出した。
チラチラと感じる視線。つけられている。
人通りの多い道を選んではいるけど…やっぱり怖い。
早足…急げ急げ…そう思っていると、突然肩を叩かれた。
「うあぁあ！」
？「何か調子悪そうですけど…大丈夫ですか？」
焦って振り返れば美人さんがいた。安心した。
お妙ちゃんだ良かった心臓バクバク言ってる死ぬかと思った。
「びっ、くり…した。大丈夫大丈夫ごめん驚いちゃって。」
妙「やっぱり顔色悪いですよ。」
「気のせいだよ。ほんとだいじょ……」
そう言いかけた時に気づく。
彼女もストーカー被害者だ。アドバイスを貰えるかもしれない。
「ねぇ、ストーカーってヤバい？」
妙「は？」
「いや、前付き合ってた人がこの前店に来てさ…」
私の事情を全て話すと、彼女は深刻そうな顔をした。
「ほら、今も後ろに居ると思う。つけられてるから。」
妙「それで様子が変だったんですね。」
「そういうこと。」
妙「私の場合は 私への好意だけでストーキングが始まった訳だけど…Aさんのは悪意まであるように感じるから厄介そうですね。」
「確かに。近藤さんはただただお妙が好きすぎてあぁなってるだけだもんね。」
私の場合は…逮捕された恨み、復縁を拒んだ恨み…。過去にも揉めた恨み…。怖っ。
額に手を当てて溜息を吐く私を、
心配そうに覗き込むんでくる可愛らしい瞳と目が合う。
妙「すまいる出禁にしておきます。
お店にいる間だけでも安心してください。」
「お妙〜〜〜〜。」
年下とは思えない、デキる女すぎる。
泣きっ面になる私の方が年上だなんて、世にも奇妙だ。
お妙の気遣いのおかげで、すまいるにいる間は不安になることも恐怖を感じることもなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 311人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
氏兎(プロフ) - まゆゆんさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいです(TT)頑張りますー！！ (2022年9月24日 1時) (
レス) id: 6006d7194f (このIDを非表示/違反報告)
氏兎(プロフ) - さちさん» コメントありがとうございます！！嬉しいです！！頑張ります(^-^) (2022年9月24日 1時) (レス) @page32 id: 6006d7194f (このIDを非表示/違反報告)
まゆゆん - このお話大好きです！！！！！！更新頑張ってください！応援しています🥰 (2022年9月20日 18時) (レス) @page31 id: accb57b751 (このIDを非表示/違反報告)
さち - 面白い！！更新頑張って下さいね！！！！！！！ (2022年9月19日 20時) (レス) @page31 id: 0e3bc286c0 (このIDを非表示/違反報告)
氏兎(プロフ) - 夢子さん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けて嬉しいです！もっと楽しんで貰えるように更新頑張ります(^-^) (2022年9月10日 17時) (レス) id: 6006d7194f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：氏兎 | 作成日時：2022年7月25日 0時
