検索窓
今日:6 hit、昨日:18 hit、合計:72,030 hit

一石三十九鳥 ページ40

『準備できたよ。』の連絡からものの10分。

『着いたぞー。』の返事。早っ。


あれだけ泣いて醜態晒して、どんな顔で会えばいいのやら。勝手に気まづくなってしまう。

ドキドキとドアを開けるけど、そこにはいつも通りの間抜けな顔した銀さんが立っていて安心する。



「んふふっ。」

銀「なーに笑ってんの。」

「別にっ。」



銀さんの顔見れて嬉しい、なんて死んでも言えない。

いつも通りアパートの1階でポストの中身を確認するけど、今日は脅迫文も盗撮も入っていない。

その代わりにあるのは銀さんが昨夜入れたという鍵のみ。



「珍しいこともあるんだね。」



何でだろう?と銀さんを見上げると頭をコツンと叩かれる。



銀「無いのが普通なの。これで不思議がるの辞めなさい。」

「…確かに。」



完全に脳みそがストーカー用にシフトしてたようだ。
反省反省。


鍵を取り出し鞄に閉まってからアパートを後にする。

街を歩いて違和感。今日はやけにざわざわとしている。



「何かあったのかな。」

銀「さぁな。」



いつも通りぶっきらぼうな銀さん。気になるなぁ。

すると、後ろを歩いている奥様方の井戸端会議の内容が耳に入ってきた。

これは奥様方の声が大きいからであって、あの、盗み聞きなんかじゃないです。ハイ。



奥1「聞いた〜?昨日この辺に露出狂が出たって!」

奥2「え〜やだぁ〜〜。」

奥1「頭にパンツ被って全裸で、股間に『私は粘着質な変態 名前は松田です』って書いた紙貼って気絶してたんだって!」

奥2「粘着質も何も既にド変態じゃない。」

奥1「しかも大通りのど真ん中で。あの子しばらくはかぶき町じゃ生きていけないわね。あんな醜態、顔と名前一緒に晒しちゃって。」

奥2「まぁ、自業自得よね〜。」

奥1.2「ねぇ〜〜。」



…………いやいやいや待って。

もしかして昨日銀さんに「待ってろ。」って言われて待てしてる間にこんなことしてたの?



「銀さん?」



彼を見上げると気まづそうにそっぽを向いている。

肩を掴んで無理矢理顔をこちらに向けた。



「…最高っ!」



私のその言葉を聞いた銀さんは拍子抜けしたのか、驚いた顔をしている。

一石四十鳥→←一石三十八鳥



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (119 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
311人がお気に入り
設定タグ:坂田銀時 , 銀魂
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

氏兎(プロフ) - まゆゆんさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けて嬉しいです(TT)頑張りますー!! (2022年9月24日 1時) (レス) id: 6006d7194f (このIDを非表示/違反報告)
氏兎(プロフ) - さちさん» コメントありがとうございます!!嬉しいです!!頑張ります(^-^) (2022年9月24日 1時) (レス) @page32 id: 6006d7194f (このIDを非表示/違反報告)
まゆゆん - このお話大好きです!!!!!!更新頑張ってください!応援しています🥰 (2022年9月20日 18時) (レス) @page31 id: accb57b751 (このIDを非表示/違反報告)
さち - 面白い!!更新頑張って下さいね!!!!!!! (2022年9月19日 20時) (レス) @page31 id: 0e3bc286c0 (このIDを非表示/違反報告)
氏兎(プロフ) - 夢子さん» コメントありがとうございます!楽しんで頂けて嬉しいです!もっと楽しんで貰えるように更新頑張ります(^-^) (2022年9月10日 17時) (レス) id: 6006d7194f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:氏兎 | 作成日時:2022年7月25日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。