【番外編】弟が見てて思い付いた ページ17
目暮を名乗った警部を始めとする一行を置いてけぼりにして、焔達が無駄話に興じていると、不意に周囲に霧がかかる。
晴天の下、都会の中でそうは起こらないであろう現象に慌てる
薬研「ほぉ…こりゃ凄えな…結界か？」
乱「主さんの術…じゃ、なさそうだよね」
焔「あー…たぶん、
アイツ、こういう広範囲の術が得意だし」
行安「ロウエン様…ですか？」
焔「ああ。Aの死んだ母親の元式神の『
突如として現れた霧について話していると、虚空を見つめていた村正がピリピリとした殺気を感じ取って軽く手を振る。
それに気付いた刀剣男士達は同じように真っ白な空を見上げる。
村正「…ハッ！
殺る気満々じゃねェか」
行安「ですが、私達の敵ではありません。
蹴散らしましょう」
村正がニヤリと嗤い、行安がその瞳を鋭くした瞬間、摩訶不思議な出来事が起こった。
刀剣男士を中心に桜吹雪が舞い、焔を中心に炎の柱が渦巻く。
風はない筈だというのに彼らを中心とした暴風を正面から受けて、一般人が平気なわけがあるはずもなく。
飛ばされまいと必死で踏ん張って風が止むのをただひたすらに待つ。
そうして風が止んだ時、そこには人間とは思えない集団の姿があった。
刀剣男士達はいつもの姿に。
焔もまた、人ならざる者の姿へと変貌を遂げていた。
そうして姿を変えた彼らの視線の先。
そこには大小様々な刀を携えた、骨のようなものを纏った集団…時間遡行軍がいた。
いつの間にかそこに元からいたように佇むその姿に、一般人である彼らは慄く。
三人の子供に至っては既に涙目である。
そんな中、一番に動いたのはペロリと舌舐めずりをした村正であった。
脱力したようにゆらりと左右に揺れた直後、姿勢を低くして最も近くにいた己の敵に向かって一気に駆け、すれ違いざまに一閃。
片手にぞんざいに握っている己の本体を薙いで敵の頭を刎ね飛ばす。
村正「オレらの戦力分散させてなァンもできねェ審神者と標的を一緒に殺しちまおうッつー算段なンだろォが…。
残念だッたなァ？
ウチの
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