心に秘めた君への想い～うらたぬき～ (ページ11)

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Story∮ 9 ∮ ページ11

A Side

...えーと？さかたん？大丈夫か...？さっきから全然喋んないじゃんw

『あーさかたん？ごめんね？大丈夫？そんなにビビらせるつもりは無かったんよ...怖かったね？ほんまごめんね？よしよししたげるからこっちおいで？』

あたしとさかたんは、幼馴染みで、いつも遊んでて、すごい仲が良かったんだ。こうやって泣いた時とかには、よしよし、って言って、甘やかしたら機嫌が直って、すっごく可愛くなるんだ。泣いた時以外にも、怒った時、悲しい時など様々な時に、その場にあった対応をする。

そして、こういうことができるのは私だけなのだ。決して私以外には出来ないことなのだ。

坂田「うっ...ひっく...」

少し子供っぽいところがあるのは、さかたんの生まれつきの病気で、このように、驚いたり、びっくりしたりした時に発症するもので、年齢と性格が合わずに性格が子供のようになるのだ。他にもいろんな場合があるが、言っていったらキリがない。

(現実では断じて違います。これはあくまでこの小説の中だけのさかたんの設定です。そしてこういった病気が本当に現実であるものかもわかりません。ここは覚えておいてください。)

だが、それも私の前か、心を許したうらたんなどの歌い手仲間の前だけであって、それ以外のリスナーや、一般人の前では歳に合った性格の対応なのだ。

『よーしよし、怖かったね～、ごめんね？あたしが悪かった。このお菓子あげるから泣き止んで？ね？はい！どうぞ！』

そう言ってさかたんの手にお菓子を乗せてあげる。

坂田「ありがと...。怖かった...。でも、僕...もう大丈夫！ほら見て？涙止めたよ！」

『おっ！ほんとだ！えらいねぇ！じゃあそのままで居るのは目が痛いから、うらたんに、キレイキレイしてもらって？』

坂田「うん！わかった！じゃあうらさん行こっ！」

中身は幼くなった、とはいっても、呼び方は変わらない。

『うらたんもごめんね？はい、お菓子！じゃあさかたんの目、キレイにしてあげてくんないかな？んで終わったらリビングに行ってさかたんと遊んでてくんない？』

うら「あぁ...大丈夫。ありがとう。おけ、任せて。」

『ありがと！お願いね！』

うら「ん。じゃあ坂田、目、洗いに行こうか。」

そして今のうらたんの様に、さかたんがああなった時は、必ず優しく、子供と同じ対応をしなければならない。でないと、さかたんの精神状態が悪化して、倒れてしまうからだ。