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グリフィンドール・チームのアンジェリーナが先にゴールを決めた。
リーはすごく嬉しそうにしていた。
だがアンジェリーナにフリントがわざとタックルを食らわせ、フレッドが棍棒をフリントの後頭部に投げつけた。
「さすがねフレッド！無駄にでかい図体は棍棒を当てやすいようにという配慮だったのね、スリザリン・チームの心遣いに拍手を送るわ」
フレッドは実況席に座るAに手を振った。
お互いペナルティ・スローを投げたが、ウッドはゴールを守ったのでグリフィンドールに十点加算された。
「グリフィンドールのケイティ・ベルがクアッフルを取りました。フィールドを矢のように飛んでいます____あいつめ、わざとやりやがった！」
スリザリンのチェイサー、モンタギューがケイティの頭をむんずと掴んだ。ケイティはクアッフルを取り落としてしまった。
モンタギューはペナルティをとられ、ケイティはペナルティ・スローを決めた。
「三十対0！ざまあみろ、汚い手を使いやがって。卑怯者____」
「ジョーダン、公平中立な解説ができないなら____」
「先生、ありのままを言っているだけです！」
「ケイオス、公平中立で頼みますよ！」
Aは観戦に夢中になっていたが、マクゴナガルに言われたので渋々口を開いた。
「フェイントを巧みに使った素晴らしいゴールだったわ。スリザリン・チームは人の頭とクアッフルの見分けがつかない残念な方々のようね____」
その後も攻防は続き、一度グリフィンドールはゴールを破られはしたものの着実に点数を重ねた。
スリザリンがペナルティを取られまくったおかげで加算された得点が何十点もある。
その場にいた何百人もの人間がハリーに注目していた。
「今ハリーがスニッチを取ればグリフィンドールの優勝が確定よ、スリザリンは逆転できるといいわね____あれはスニッチだわ！」
Aも双眼鏡を覗いて、ずっとハリーを追っていた。するとマルフォイが、ハリーの箒の尾を引っ張っているのが見えた。
「このゲス野郎！このカス、卑怯者、この____！」
リーはマイクに向かって叫び、マクゴナガルも怒り狂って拳を作っていた。マルフォイはペナルティを取られた。
「このヘタレ！正々堂々戦いなさいよ！」
Aも必死に叫んだ。
そしてまたしてもハリーはスニッチを見つけ、箒から思いっきり身を乗り出した。
「行け！ハリー！」
公平中立だなんて、Aは端から守る気がないのだ。
ハリーは拳を突き上げた。ハリーがスニッチを取ったのだ！
リーもマクゴナガルも、もちろんAも大きな歓声をあげ、興奮したままリーとAはハイタッチをした。
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作者名：ねむねむねむね | 作成日時：2023年4月5日 23時
