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大広間の宴会のご馳走は相も変わらず豪華だった。
視界の端でマルフォイがハリーを馬鹿にしていた(どうやらハリーも倒れたようだった)のが癪に触り鼻呪いの呪文をかけてやりたくてたまらなかったが、料理の味に集中することでなんとか堪えた。
大きな声でダンブルドアが、ホグワーツを吸魂鬼が警備することを告げた。(遠くで「はあ？」という双子の声が聞こえた気がした。)
吸魂鬼が生徒に危害を加える口実を作らないようにとダンブルドアは警告したが、口実などなくても危害を加えられたではないか とAはシチューを食べながら思った。
そしてやはり、ホグワーツ特急の中で会った彼____リーマス・ルーピン____は闇の魔術に対する防衛術の新任の教師のようだった。
他の教師と並ぶとルーピンの服装はみすぼらしく見えた。
最後のかぼちゃパイを平らげ、ダンブルドアがみんな寝る時間だと宣言し、他の生徒にならってAも寮へと戻ろうとした。
「ケイオス、少し時間いいかな？」
ルーピンがAを呼びとめた。
「大丈夫ですよ」
「体調はどうかと思ってね。もう一つチョコレートをあげようか？」
ルーピンから貰ったチョコと、宴会のご馳走のおかげでAの体は暖かさを取り戻していた。
「もうすっかり元気です」
「それなら良かった」
ルーピンはニッコリ笑って、取り出そうとしたチョコレートをしまった。
「君は人一倍吸魂鬼の影響を受けやすい。これからも気をつけたほうがいい」
「それは、どうしてですか？」
「吸魂鬼は、誰も経験したことがない恐怖を持つ者に強く影響するんだ」
誰も経験したことがない恐怖____それはつまり、Aの両親の死、ということだろうか。
Aはハリーのことを思い浮かべた。
「でも先生、私、両親が死んだことを怖いだなんて____だって、そもそも私は両親が死んだところに居合わせてなかったと思いますし」
Aが両親を亡くしたのは二歳の誕生日____九月一日____が来てすぐ。そしてそのときは既に孤児院に預けられていたと、昔、Aはエミリーおばさんから聞いたことがあった。
「そうか、君は____いや、今は知らなくてもいい。ケイオス、思い出せないだけで、きっと君の奥深くにそれは眠っているはずだよ。だから吸魂鬼は、君に影響したんだ」
ルーピンが言いかけた言葉の続きが気になったが、Aはそれを躊躇いもなく聞けるような人間ではなかった。
「さぁ、寮に戻るといい」
ルーピンに促され、Aはそのまま寮へと向かった。
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その夜Aはなかなか眠りにつくことができなかった。
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yuu(プロフ) - ハリーオチも見てみたいって思ってしまいます🥺 (1月28日 21時) (
レス) @page18 id: 2fc2dde4c4 (このIDを非表示/違反報告)
ねむねむねむね(プロフ) - さくらねこさん» コメントありがとうございます！更新を楽しみにしてくださる方がいるとわかって、すごくやる気が湧いてきました！こちらこそ、今後もぜひよろしくお願いします！❤︎ (2023年3月11日 21時) (レス) id: f136dcc095 (このIDを非表示/違反報告)
さくらねこ(プロフ) - 最近は、この作品が投稿されるのが待ち遠しい日々です。更新楽しみにしています！ (2023年3月11日 19時) (レス) id: 3e43640b9a (このIDを非表示/違反報告)
ねむねむねむね(プロフ) - ちぢぶさん» コメントありがとうございます！自分で書いていてわかりにくくないか不安だったのでそう言っていただけてすごく嬉しいです！✧私も主人公ちゃんの性格大好きなのでもっとたくさん魅力を引き出せていけたらなと思います！こちらこそ、これからもよろしくお願いします！ (2023年3月8日 15時) (レス) id: f136dcc095 (このIDを非表示/違反報告)
ちぢぶ(プロフ) - コメント失礼します！情景がすっと思い浮かんでくるような描写の仕方やキャラ達の個性が引き立つセリフの言い回しがとっても好きです...！主人公ちゃんのキャラクターも素敵で、キャラ同士の絡みも読んでてワクワクしました...！これからも応援しています！ (2023年3月7日 17時) (レス) @page27 id: a1d11d1f69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねむねむねむね | 作成日時：2023年2月21日 12時
