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魔法薬学の授業中、いつもどおりスネイプが生徒達に難癖をつけ寮から点数を引いていたのだが、その生徒たちの中に聞き慣れない名前が混ざっていた。
「ウィーズリー、蛇の牙の刻みが甘いぞ。グリフィンドールから二点減点。ロングボトム、何度言ったらわかるのだ。山嵐の針は大鍋を火から下ろしたあとに入れるのだとあれほど____先程から何をしているのだ、ケイオス」
スネイプの視界の端で材料をこぼしたり手順を間違えて煙をたたせたりと忙しなく動いていたAは、スネイプに名前を呼ばれドキリとしながらもゆっくりと振り返った。
「すみませんスネイプ先生、今日は少し調子が悪くて」
授業中は良くも悪くも全く目立たない生徒であるAが、スリザリン贔屓で有名なスネイプに注意をされている様子を物珍しく思ったのか、他の生徒たちも何人か手を止めこちらの様子をうかがっている。
その視線とクスクスとした笑い声を鬱陶しく思い、Aは盛大に舌打ちをしそうになったが、なんとかそれを飲み込んだ。
「珍しいではないかケイオス、君がそんな初歩的なミスを何度もするとは」
「まあそうですね、元々魔法薬学は好きじゃないですし」
Aはらしくもなく生意気な態度をとった。スネイプが少しばかり顔をしかめたのをAは見逃さず、即座に しまったな と思った。
「調合の手順を頭に叩き込ませる前に、まずは貴様のそのひねくれた態度を叩き直す必要がありそうだな、ケイオス、三点減点だ」
スネイプのその言葉にどよめきが起こった。
「あのスネイプがスリザリンから点を引いただって？」
驚く者、ふざけるなと怒る者、小さくガッツポーズをする者____これはついさっきスネイプから点を引かれたロン・ウィーズリー____と周りの反応は様々だった。
ちょうどそのとき、授業の終わりを告げるベルが鳴り響き、どよめきは片付けに勤しむ生徒のざわめきへと変わった。
どんなに真面目に授業を受けていてもAの頭には今朝の出来事がちらつくのだ。
あのダンブルドアの目を思い出しただけですごく悔しい気持ちになった。
それに加え、元よりスネイプはハリー・ポッター程でないにしてもAに優しくしてくれたことなんてなかったので、その苛立ちも溜まっていたのだ。
Aは騒がしい教室を足早に出ていった。
「こんなことならしっかり朝食を食べておけばよかった、お腹が空いてるからこんなことになるんだわ」
そして今度こそは、Aは盛大な舌打ちをしっかりと吐き出した。
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yuu(プロフ) - ハリーオチも見てみたいって思ってしまいます🥺 (1月28日 21時) (
レス) @page18 id: 2fc2dde4c4 (このIDを非表示/違反報告)
ねむねむねむね(プロフ) - さくらねこさん» コメントありがとうございます！更新を楽しみにしてくださる方がいるとわかって、すごくやる気が湧いてきました！こちらこそ、今後もぜひよろしくお願いします！❤︎ (2023年3月11日 21時) (レス) id: f136dcc095 (このIDを非表示/違反報告)
さくらねこ(プロフ) - 最近は、この作品が投稿されるのが待ち遠しい日々です。更新楽しみにしています！ (2023年3月11日 19時) (レス) id: 3e43640b9a (このIDを非表示/違反報告)
ねむねむねむね(プロフ) - ちぢぶさん» コメントありがとうございます！自分で書いていてわかりにくくないか不安だったのでそう言っていただけてすごく嬉しいです！✧私も主人公ちゃんの性格大好きなのでもっとたくさん魅力を引き出せていけたらなと思います！こちらこそ、これからもよろしくお願いします！ (2023年3月8日 15時) (レス) id: f136dcc095 (このIDを非表示/違反報告)
ちぢぶ(プロフ) - コメント失礼します！情景がすっと思い浮かんでくるような描写の仕方やキャラ達の個性が引き立つセリフの言い回しがとっても好きです...！主人公ちゃんのキャラクターも素敵で、キャラ同士の絡みも読んでてワクワクしました...！これからも応援しています！ (2023年3月7日 17時) (レス) @page27 id: a1d11d1f69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねむねむねむね | 作成日時：2023年2月21日 12時
