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第九話「The Dirty Dawg」 ページ9

今日も今日とて彼女の部屋に足を運ぶ。

入る度に気が遠くなりそうなほど冷えていく部屋だったが、そんなのは気にならないくらい彼女の事が好きだった。


「最近はよくベッドに横になっていますね」

『そうね。体調が良くないみたい。あなたは最近変な所とかない?』

「……ありませんよ、私風邪とは無縁なので」


嘘だった。

本当は最近、体調が悪く肩が重い。

昨日だって、友人に顔色が悪いと帰らされたぐらいだ。


だけど、そんな事はどうだって良かった。

この部屋に来ればダルさは無くなり、むしろどんどん軽くなる。

この少女といれるなら、何も怖い事は無い。


と、そこで少女の耳に付けられたイヤホンが気になった。

そういえば初めて見た時も何か、音楽を聴いていた気がする。


「またラップですか」

『あら、よく分かったわね』


口ずさんでるのを聞いた、なんて言うのは少し恥ずかしいかもしれない。


「なんとなく、そう思いまして。最近流行っているでしょう?【The Dirty Dawg】」

『だーてぃ、どっく?』

「おや、違いましたか。四人で結成されたラッパーです。確かメンバーは、山田一郎、碧棺左馬刻、神宮寺寂雷、それから……」


激しい耳鳴りが頭を谺する。


何かが、思い出す事を拒んでいた。

第十話「花束」→←第八話「ありがとう」



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設定タグ:ヒプノシスマイク , 夢野幻太郎   
作品ジャンル:恋愛
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黒羽ひみと(プロフ) - いじいじさん» 初めまして!神です!(嘘ですよ) 読んでいただきありがとうございます♪ (2020年10月5日 1時) (レス) id: 451dd01b35 (このIDを非表示/違反報告)
いじいじ - えぇ…神ぃ……? (2020年10月1日 12時) (レス) id: 071f62e8cb (このIDを非表示/違反報告)
そまそまりつりつ(プロフ) - 黒羽ひみとさん» まじですか?あの駄作を…神ですね。こちらこそこんな素敵な小説を読ませて戴いてありがとうございます (2019年7月23日 23時) (レス) id: 179de70c1e (このIDを非表示/違反報告)
黒羽ひみと(プロフ) - そまそまりつりつさん» コメントありがとうございます!そまそまりつりつさんの作品最近見たので、テンション上がりました!途中、寒気や突然現れたり消えたりの描写があるので、怖いかも?と思い、一応ホラーにしました。儚さもありますね。読んでくださりありがとうございました! (2019年7月23日 23時) (レス) id: 11b0ce94e5 (このIDを非表示/違反報告)
そまそまりつりつ(プロフ) - 解説を読む進める度に「はぁ…」と納得のため息を漏らし過ぎて親にうるさいと言われましたw俺個人の意見ですがホラーと言うより、儚い物語のようにも思えました。とても面白かったです。 (2019年6月28日 23時) (レス) id: 179de70c1e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒羽ひみと | 作成日時:2018年8月3日 12時

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