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第四話「またね」 ページ4

それから小生は友人の所へ行くからと、少女と別れる事にした。

少女はもの悲しそうな目を一瞬したが、すぐに口元だけ笑ってみせて『またね』と。


「……あなたは、歩けないわけではないのでしょう?なら、小生と行きませんか。友人もきっと喜びます」


これで、彼女と友人が仲良くなれば、友人は一人じゃなくなるかもしれない。

彼女も、こんな所に一人は寂しいだろう。


『えっと、ごめんなさい。私これから点検なの』


そう言う彼女の瞳は揺れていた。

だからきっと、その言葉は嘘。


「そうですか」


彼女にも彼女なりの理由があるのだろう。

小生はそう思って深くは追求しなかった。


病室から出て、ハッとする。


「そういえばあなたの名前……」


扉が音を立てて閉まった。


その音があまりにも大きかったから、つい放心してしまう。

俺は何か彼女の気に触る事を言ってしまったのだろうか。

少しだけ胸の辺りがモヤモヤとした。

だけど小生にあの扉をまた開ける勇気なんて無く、早歩きで友人の病室に向かった。


勢いよく入ってきた小生に、友人はどうしたのかと心配そうな目で見てきた。

「面白い話がありまして」と嘘をついて、何事も無かったように話を切り出した。


頭の中では少女の姿が浮かんでいた。

第五話「冷房」→←第三話「嘘つき」



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設定タグ:ヒプノシスマイク , 夢野幻太郎   
作品ジャンル:恋愛
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黒羽ひみと(プロフ) - いじいじさん» 初めまして!神です!(嘘ですよ) 読んでいただきありがとうございます♪ (2020年10月5日 1時) (レス) id: 451dd01b35 (このIDを非表示/違反報告)
いじいじ - えぇ…神ぃ……? (2020年10月1日 12時) (レス) id: 071f62e8cb (このIDを非表示/違反報告)
そまそまりつりつ(プロフ) - 黒羽ひみとさん» まじですか?あの駄作を…神ですね。こちらこそこんな素敵な小説を読ませて戴いてありがとうございます (2019年7月23日 23時) (レス) id: 179de70c1e (このIDを非表示/違反報告)
黒羽ひみと(プロフ) - そまそまりつりつさん» コメントありがとうございます!そまそまりつりつさんの作品最近見たので、テンション上がりました!途中、寒気や突然現れたり消えたりの描写があるので、怖いかも?と思い、一応ホラーにしました。儚さもありますね。読んでくださりありがとうございました! (2019年7月23日 23時) (レス) id: 11b0ce94e5 (このIDを非表示/違反報告)
そまそまりつりつ(プロフ) - 解説を読む進める度に「はぁ…」と納得のため息を漏らし過ぎて親にうるさいと言われましたw俺個人の意見ですがホラーと言うより、儚い物語のようにも思えました。とても面白かったです。 (2019年6月28日 23時) (レス) id: 179de70c1e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒羽ひみと | 作成日時:2018年8月3日 12時

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