アシスタント34 ページ36
外に出てスマホを出す。
___何か困ったことがあったら頼ってくれ。
掛ける先は、決まってる。
「……誰の情報を聞き出すつもりで?」
『ひっ……な、帰ってなかったんですか……っていうか、情報って……なんの話です?』
「その様子だと、乱数は何も聞いてこなかったんですね。と、すると……聞かないことで、自分も話さないことを選んだわけ、か」
幻太郎さんは、興味深けに空を眺める。
何も聞かないことで、話さないことを選んだ……。
そう言われたらそうかもしれない。
私から情報を聞き出すってことは、私から情報を引き出される可能性があるってことだ。
なら、あの行動はなんの不思議もない。
……興味が無かったわけじゃなかったんだ。
『幻太郎さんは、何がしたいんですか』
「なに、ねぇ。深い意味はありません。ただの興味ですよ。これでも用心深い性格なので」
『私は誰かを脅かすつもりはありません。ただ、平和に過ごしたいだけなんです』
平穏に。幸せになりたいだけ。
誰かのレールを歩かないで、選ばれた人間になりたいだけだ。
「……少し、突っかかりすぎましたかね。今残ったのは、あなたが聞きたいであろう情報について教えたいと思ったからですよ。敵対しようとは思ってないので、安心してください」
……いや、どう見ても胡散臭いのに安心は無理じゃん?
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黒羽ひみと(プロフ) - アスカさん» 本当ですね汗。教えていただきありがとうございます!直しておきます。 (2019年10月5日 14時) (レス) id: 451dd01b35 (このIDを非表示/違反報告)
アスカ(プロフ) - すみません。27話から一気に30話になってますよ。 (2019年10月5日 0時) (レス) id: 1b47d3033b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒羽ひみと | 作成日時:2019年8月16日 9時