ゆー あー うたいて！

配信 ページ7

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「…あ、あー……まりんっ子ちゃんまりんっ子君、こんにちは！」



人が増えてきた所で、挨拶をした。


明るく、でもふざけない。


所謂接客態度のようなものをとる。


それしかない。



「えっと、今この配信、なんでやってるかは多分予想ついてるんじゃないかな、と思います」



あくまで声のトーンは高く、ミの音を目指して。



「……その、Twitterの、まふまふさんの件についてです」



途端にコメント欄が早くなるのを横目で見ながら、話す。



「…正直な事を申しますと、まふまふさんとの面識は全くありません、まふまふさんのリスナーでもありません」



ここまで言い切り、コメントを見ると、まりんっ子は分かってくれているけど、まふまふリスナーさん達が荒れている。


中には、何様だよ、とか、お前がたぶらかしたんだろ、とかあるけど、全く刺さらない。



「……まふまふさんのリスナーさんの方は、私なんかの事は気にせず今まで通りにまふまふさんのリスナーでいてもらえると嬉しいです、本当に、私のような影の歌い手は影ながらに歌ってるので、はい｣



この一言で、コメント欄に善良なまふまふさんのリスナーが、もうやめようと言い始めた。


そのコメントは段々広がって、半分ほど荒れなくなった。


半分荒れないならそれで十分だと、配信を終わらせようとした時、ふと、コメント欄を見てしまった。



「まりんって奴のリスナーまりんっ子っていうんだって、まじまりんの悪口言っても何も言ってこないからよっぽど民度悪いんだよwww」









「…は？」









堪忍袋の緒が切れる音がした。

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