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Noside
紅「全く、礼儀知らずの奴よのぅ
茶も飲まずに出ていきおったわ
まるで嵐の様な娘じゃのぅ」
そう云う紅葉の表情は柔らかい
紅葉は美琴に茶を出す
その所作まで全てが美しい
紅「して、美琴
お主、何故Aの部下になろうと思った
お主には、あの娘がどう見えた」
美「どうしてそんな事を、、、」
紅「なぁに、もしお主がいずれあの娘の首を落とそうと考えているものなら、即刻対処せねばならぬからのぅ」
そう云い、紅葉は殺 気を出す
そんな中、美琴は考える。何故自分があの娘に着いて行こうと思ったのか
美「最初は、何て馬鹿な奴だろうと思った」
美「敵組織の構成員を自分の手元に置くのにはかなりのリスクがある。それに、僕はあの人たちを殺そうとしてた。だから、かなり混乱したんだ
でも、あの人は悪態をつく僕のことを咎めることもしないで、頑張ったね、辛かったねって、、優しく云ってくれて、傷の手当てもしてくれた。上部だけの同情じゃなくて、心の底からの憐れみ。そんな感情、貰ったことなくて、、、
それに、世界を見せてくれるって」
紅「世界を?」
紅葉が尋ねると美琴はゆっくりと頷いて話し出す
美「僕はまだ、世界の美しさを知らないって。
知らないままなんて勿体無いって。キラキラした、希望に満ち溢れた顔で僕に云うんだ。
何だか、その顔から目が離せなくて。きっとこの人から見える世界は美しいんだろうなって、、、
そうしたらあの人、返事はYesかはいしか受け取らないって。本当、、、ほんとに馬鹿だ。あの人」
そう話す彼女の顔は、とても穏やかなものだった
美「そしたら、今までのことなんか忘れて、この人に着いて行きたいと思ったんだ。とんでもなく人タラシで、能天気で、優しくて、温かいこの人に。この人のことなら、命を賭けて守りたいと思った
それと、コレもあの人がくれた」
そう云って美琴は自らの足に付いているアンクレットを見た
A『美琴は綺麗な足をしているんだから、隠したら勿体無いよ!痣を隠したいならこれあげる
これならもう気にならないでしょ?』
美琴はそんなAの台詞を思い出し顔を綻ばせた
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紫乃(プロフ) - ぴょんぴょんさん有難うございます!これからもよろしくお願いします! (2022年11月24日 19時) (レス) id: 6ec89759a7 (このIDを非表示/違反報告)
ぴょんぴょん - すばらしです。夢主の性格がタイプだしだざさんの口調も解釈一致すぎます。最高 (2022年11月24日 19時) (レス) @page6 id: 7c1e9fc614 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫乃 | 作成日時:2022年11月22日 22時