検索窓
今日:3 hit、昨日:4 hit、合計:67,917 hit

. ページ35

Noside

紅「全く、礼儀知らずの奴よのぅ
茶も飲まずに出ていきおったわ
まるで嵐の様な娘じゃのぅ」


そう云う紅葉の表情は柔らかい


紅葉は美琴に茶を出す
その所作まで全てが美しい


紅「して、美琴
お主、何故Aの部下になろうと思った
お主には、あの娘がどう見えた」


美「どうしてそんな事を、、、」


紅「なぁに、もしお主がいずれあの娘の首を落とそうと考えているものなら、即刻対処せねばならぬからのぅ」


そう云い、紅葉は殺 気を出す
そんな中、美琴は考える。何故自分があの娘に着いて行こうと思ったのか




美「最初は、何て馬鹿な奴だろうと思った」

美「敵組織の構成員を自分の手元に置くのにはかなりのリスクがある。それに、僕はあの人たちを殺そうとしてた。だから、かなり混乱したんだ
でも、あの人は悪態をつく僕のことを咎めることもしないで、頑張ったね、辛かったねって、、優しく云ってくれて、傷の手当てもしてくれた。上部だけの同情じゃなくて、心の底からの憐れみ。そんな感情、貰ったことなくて、、、

それに、世界を見せてくれるって」


紅「世界を?」


紅葉が尋ねると美琴はゆっくりと頷いて話し出す


美「僕はまだ、世界の美しさを知らないって。
知らないままなんて勿体無いって。キラキラした、希望に満ち溢れた顔で僕に云うんだ。
何だか、その顔から目が離せなくて。きっとこの人から見える世界は美しいんだろうなって、、、
そうしたらあの人、返事はYesかはいしか受け取らないって。本当、、、ほんとに馬鹿だ。あの人」

そう話す彼女の顔は、とても穏やかなものだった

美「そしたら、今までのことなんか忘れて、この人に着いて行きたいと思ったんだ。とんでもなく人タラシで、能天気で、優しくて、温かいこの人に。この人のことなら、命を賭けて守りたいと思った
それと、コレもあの人がくれた」


そう云って美琴は自らの足に付いているアンクレットを見た


















A『美琴は綺麗な足をしているんだから、隠したら勿体無いよ!痣を隠したいならこれあげる
これならもう気にならないでしょ?』



















美琴はそんなAの台詞を思い出し顔を綻ばせた

.→←16.闇夜に咲く美しき徒花



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (65 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
190人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

紫乃(プロフ) - ぴょんぴょんさん有難うございます!これからもよろしくお願いします! (2022年11月24日 19時) (レス) id: 6ec89759a7 (このIDを非表示/違反報告)
ぴょんぴょん - すばらしです。夢主の性格がタイプだしだざさんの口調も解釈一致すぎます。最高 (2022年11月24日 19時) (レス) @page6 id: 7c1e9fc614 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:紫乃 | 作成日時:2022年11月22日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。