【ポケモン】桜前線 (ページ34)

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【第三章】33話ページ34

宮殿に入ってからかなり時間が経っていたのか外は真っ暗になっており、周りには小さな星達がきらきらと光り輝いていた。
マノン「あたし吹き出し花火とか線香花火とかはやったことあるけど打ち上げ花火とか見るの初めてなんだ！！」
カルム「俺も花火誰かと見るのは初めてかも。」
目を輝かせるマノンの隣でカルムは空を見上げてぽつりと話す。
サクラ「……………わしもやなぁ…」
アラン「…………」
カルム達はそんな会話を交わしながら夜空を見上げていた。
夜空を見始めてから数分後、やがて空に大きな火の玉が線をかきながらゆっくり登り始め、それが上空で弾けると大輪の花が咲いた。
マノン「わあぁ……！綺麗！！」
アラン「……………そうだな。」
カルム「あ！あの花火、紫色…！」
それはとても美しく、華やかだった。
その美しさに一同は目を輝かせて空を見上げる。
サクラ「………ホンマやな。……綺麗。」
サクラはそっとカルムの明るい表情を見てそう呟くと、優しく微笑む。
ふとカルムはサクラに見られていることに気づき、不思議そうな顔をサクラに向けた。
カルム「どうしたのサクラ？俺のこと見て。」
サクラ「……別に？カルムがこんなにはしゃぐの珍しいなぁ〜って。」
カルム「あぁ、まぁね。……なんか…楽しくって。」
ポケモンのふえを早く渡さなければいけない。そう頭ではわかっていても

ずっとこの花火を四人で見ていたい。

この時間が終わらなければいいのに。

サクラはふとそんな事を感じていた。