【ポケモン】桜前線 (ページ21)

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【第二章】20話ページ21

その頃、ハクダンジムは……
アラン「………ビオラさん。」
ビオラ「！……あら、アランくん。一人で来て……サクラちゃん達はどうしたの？」
ビオラの名前を呼ぶとビオラは後ろを振り返り、アランの顔を見た。写真の確認をしていたらしく、手にはカメラを手にしていた。
アラン「サクラはマノン達と外で菓子を食べるとか言ってました。」
ビオラ「………行かなくてよかったの？」
アラン「……聞きたいことがあります」
アランは単刀直入に切り出した。
ビオラ「何かしら？」
アラン「……サクラは出会ったときから既にここのジムのバッジを持ってました。……サクラのバトルはどんな感じでしたか？」
アランが質問をすると、ビオラはクスッと笑う。
ビオラ「……その様子だと、やっぱりサクラちゃんから何も聞かずに来たみたいね。」
アラン「……サクラは、俺達に自分のことをあまり話したがりません。……俺はいつかサクラと戦います。……その時のためにサクラのことを少しでも知りたくて……」
ビオラはアランの顔をしばらく見つめた後に話し始めた。
ビオラ「……そうね。……あの子は強かったわ。私じゃ……歯が立たないくらいに。相性を理解してひのこを使ったり………ピンチの時でも冷静に立ち回っていた………それに彼女は本気を出していないようにも見えたわ……アランくん。今の状態で戦っても…確実に貴方は彼女に負けるわ。」
アラン「……………」
アランは黙ったまま、次の言葉を待つ。
ビオラ「……だけどそれは、今の状態ならの話。これから先、更に強くなれば彼女よりも強くなるかもしれない。……サクラちゃんを観察してみるのもいいかもしれないわよ。」
アラン「観察………わかりました。ありがとうございます。」
ビオラ「……いえいえ。…次のジム戦も頑張ってね。」
アラン「はい。失礼します。」
アランはそう言うとハクダンシティから去っていった。
アラン(……サクラを観察する……か)
アランはそう思いながら、サクラ達の元へと帰っていった。
ビオラが去っていくアランの姿を見送った後、何者かが入れ変わるようにビオラの元へやってくる。