呪い 2 ページ21
バイトからの帰り道
私が今住んでるマンションの目の前にある小さな公園の出入口の柵にもたれかかっている見た事のある赤ジャージが1人
まさか、とは思ったけど本当にシンタローだった
私が名古屋で暮らしている住所は、もし何かあった時の為に一応伝えてある
…正確に言うと言わざるを得なかったのだが
なのでここに来たとしても100%有り得ないわけではないが
あの、シンタローが
自宅警備員で家から…と言うから自分の部屋からすらさえほとんど出てこないようなシンタローが
なんで?どうして?
しかも、このタイミングで
貴方を忘れようとしたこのタイミングで現れるの?
シ「サプライズ、的な…?」
ずるい。ずるいよ、シンタロー
いつもそう。貴方はずるい
私を好きなだけ振り回して
私の気持ちを掻き回して
…これだけ好きにさせておいて
会っちゃったら、余計に忘れられないじゃん
折角決心したばかりなのに
気持ちを消そうと、忘れようとしたのに
シ「なんか最近Aが元気ないみたいだったからさ。会いに来た」
貴女「…え?」
元気がない…?
私、そんな素振り見せたっけ?
会ってもない。電話したわけでもない
メッセージのやり取りをしてることもない
SNSだってしばらくログアウトしてるから、違う
ということは、もしかして…
貴女「エネちゃんから聞いたの?」
シ「…ん。正解」
どうやら正解らしい
定期的に私のスマホに遊びに来てるエネちゃん
寝る前に少し話す程度だが、もしかしたらその時自分が気がついてないだけで顔に出てたのかもしれない
シ「なんかあったのか?話なら聞くぞ」
相変わらず優しいね、シンタローは
東京から名古屋なんて新幹線で1時間半はかかるのに
外に出て数秒でダウンするシンタローが来てくれるなんて
でも、その優しさが辛いの。苦しいの
優しくされれば、されるほど
私は貴方から離れられなくなる
貴女「………………何も、ないよ。多分、エネちゃんの気のせい、じゃないかな?」
シ「…そっか」
それ以上私に何も聞かずに優しく微笑んだ
そして数歩私に近づく
シ「1人じゃない。オレが、いるから
だから、何か辛い事とかがあったら…言えよな」
そしてまたあの言葉を言ってくれた
私が救われた言葉
私の心の支えであるあの言葉を
22人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
玖瑠実(プロフ) - 毎回シンタローが尊すぎてやばい(*ノωノ)更新お疲れ様です!勉強の息抜きに読もうって思ったら、勉強どころじゃ無くなりました(笑) (2021年6月26日 22時) (レス) id: 0b0a873f46 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:如月将美 | 作成日時:2021年4月30日 6時