１５話・・・☆ 友情とは？恋とは？ ページ16
〜菜乃香side〜
「私、好きな人が出来たのー！！」
「えー！！誰ー！？」
小学校の高学年になる頃にはそんな話題がちょくちょく女子の間で上がっていた。
「菜乃香も遊びに行こー！！」
菜「ごめん！予定があるから無理！」
「えー！！またぁー！！」
菜「本当にごめんね！！」
英智様の見舞いなどで遊びにも行けない小学生時代を私は送っていた。
「菜乃香ってウザいよね。」
「ノリ悪いし。」
裏でそんな悪口を言われていることも知っていた。
“友情„って、遊ばないからって消えるの？
だったら、そんなもの要らない。
そう思ったのは５年生のときだった。
A「菜乃香お姉様！来てくださったのですね！」
私の唯一の妹であるAも英智様と同じように体がとても弱くて、入退院を繰り返していた。
英智様や花音姉さん、Aのいるこの場所が私の居場所。
友達も恋人も要らない。
そう思っていた。
私も、花音姉さんと同じく、夢ノ先学院に進学することになった。
入学式の日、私は英智様に挨拶しに行こうと思って校内を歩いてると迷子になってしまった。
菜「ここ、どこ？」
「迷子かナ？」
すると、一人の男の子が話しかけてきた。
白のメッシュの入った赤い髪をした男の子だった。
菜「はい。私１年で、まだ学校内のことわかんなくて・・・。あなたは・・・？」
「１年だヨ。迷子なんだヨ。」
お ま え も か！！！
よく見れば私と同じ赤色をしたネクタイをしているけど！！
英「あれ？菜乃香？」
菜「英智様！！」
英「迷子になってしまったのかい？まぁ、この学院は広いから仕方ないけどね。行くよ。」
菜「うん！それじゃあまたね！えっと・・・」
夏「夏目、逆先夏目だヨ。」
菜「またね！夏目！」
これが夏目と私の初めての出会いだった。
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作者名：まこと | 作成日時：2017年7月5日 21時
