無限の未来 4th season (ページ49)

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199話ページ49

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正直、体はきつい。

ここのところ、どうしても体調がついてきてくれなくて、急に熱が出たり、そうかと思えば重たい体が元に戻らなくて、動けない日が続いたり…。

そんな自分の体調を思えば、あぁ、まだしばらくは治療しなきゃダメかもな…なんて、結果を聞かずともぼんやり分かってしまうくらいだった。

ミーティングだって、練習だって、本当は少しだって休まないと…って、そんなことくらい分かってる。

でも、春大に向けた大事なミーティングだから。

監督「えー…っと。この間の練習試合の時にも、反省会である程度は言ったことだが…」

監督の話を聞きながらも、だんだん座っているのもしんどくなってきた。

話は頭に入ってきているし、ミーティングの議事録もちゃんと取ってる。

でも、かなり必死に保ってはいる。

というか、必死に保って、議事録書くのに手を動かして、話に耳を傾けていなければ、一瞬にして自分の作った仮面が崩れてしまうようで、怖かった。

吉野「Aさん、それ、代わりますよ(ｺｿｯ)」

「んーん、大丈夫。できるよ…それに、紗香ちゃんにも教えなあかんからさ…。いつもありがとね。ごめんな、気遣わせてしもて…」

吉野「じゃぁせめて…！せめて、体、俺の方に預けておいてください…。俺にもたれるの嫌だったら、壁際の場所…代わりますから…」

小声で助けてくれる吉野に気づいた片寄が、不安そうにこちらに訴える吉野を止めて、そのまますぐに場所を変わって支えてくれる。

私の視線の先には、紗香ちゃん。

何か言いたげな表情に、嫌な予感しかしなかった。

その視線と、こちらに向けられた表情が…情けなくも、怖くて…そんな後輩を見ては、ゾッとした。

でも今はプライベートではない。

大事なミーティングの時間。

怖さなんて全部見えないふりをして、ひとつずつ、目の前の後輩に向けて、三高野球部のマネージャーとして、無心で丁寧に、仕事を教えていく。

数原「んじゃ、この辺で終わっておこか。通い組は気をつけて帰ってな～。ほい、解散っ！」

数原のその言葉で、ミーティングは終わった。

私は通い組である紗香ちゃんに声をかけて、部屋に戻る…つもりだった。

紗香「あの、坂本さん。ちょっといいですか？」

紗香ちゃんに、呼び止められなければ。