147話 ページ47
「もうだいぶ治療頑張った？もうすぐ終わる？」
Dr.「いやぁ〜…これで、あと半分ってところだね。というか、治療計画もちゃんと話してあったでしょう？」
「まだ半分あるの〜？結構やったと思ったんだけどなぁ」
Dr.「まぁ、頑張ってはくれてるんだけど…こればっかりはねぇ…」
正直、キツい。
もちろん体がキツいのは、病気の症状や副作用が押し寄せてくるせいで当然なんだけど、いつ襲ってくるか分からない幻肢痛への恐れだったり、本当に良くなるのかと疑ってしまったり…精神的にも。
それでも周りに支えられてなんとか、治療とリハビリを続けてきた。
義足も、だんだんうまく使えるようになってきていると思うし、やっぱりそうなると、少しずつ欲だって出てくるらしい。
「先生、年越しって家帰れるー？」
Dr.「検査次第なところはあるけど、調子良ければ、退院も予定に入れてるよ」
「退院してたら、野球部行ってもいいー？」
Dr.「いいけど…お仕事はしないでよ？まだ義足、あんまり使いこなせてるわけじゃないんだから…」
どうしても行きたいのは、やっぱり年末の冬合宿。
私たち2年生にとっては、最後の冬合宿になるから、どうしても参加したかった。
退院できたら、寮に戻りたい。
仕事ができなくても…それでも、やっぱりみんなと一緒にいたい。
みんなと一緒に、あのやり切った瞬間を、同じ場所で味わいたいんだ。
「先生、私…Jr.の時もすごく楽しかったけど…。今さ、こうやって…大好きだったお仕事はできなくなっちゃったけど、それでも…同じくらい野球部も楽しい。入って、よかった…」
Dr.「ふふっ。そっかぁ…。先生さ、初めてAちゃんのことを担当するってなった時…すごく驚いた。すごく驚いて…不安になった」
「え…？」
先生とは、初めて骨肉腫がわかってからずっと担当をしてもらっていて、再発してからもそのままのお付き合い。
だからもう、今ではだいぶ長いおつきあいになってきたけど、あまりこんな話をすることはなかった。
だから少し戸惑ったけど、先生の顔があまりに真剣だったから、そのまま聞き入ってしまった。
Dr.「知ってたんだ、Aちゃんのこと。娘がジャニーズが好きでね。いつも娘がテレビで見てた子が、僕の目の前にいたんだから。それも…患者として」
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かん。(プロフ) - 美紀さん» ありがとうございます！！！ (2020年5月30日 11時) (
レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 移行おめでと更新大変だと思います頑張ってください応援していますコロナウイルス流行ってるので気をつけてくださいね (2020年5月27日 12時) (レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かん。
| 作成日時：2020年5月20日 22時
